コミュニケーション関連施策の取り組みについて 1 失語症者向け意思疎通支援者派遣事業開始(資料A参照)  令和5年年度から神戸市・姫路市・西宮市・尼崎市・明石市で兵庫県言語聴覚士会に委託し、新たに失語症者向け意思疎通支援者の派遣事業を開始しました。   明石市での現時点での利用登録者は1名。今後も定期的に広報を行います。   2 盲ろう者のご自宅に訪問しました  今年度、県下で実態調査が行われ、聴覚と視覚の両方の障害者手帳を持っている人に案内書を送付し、説明希望の連絡のあった方のご自宅に兵庫盲ろう者友の会の職員とともに障害福祉課担当者が訪問しました。  訪問では、ご本人やご家族に現在の生活の状況や困りごとなどをお聞きしました。  訪問した3名全員が盲ろう者向け通訳・介助員派遣事業の登録をされ、病院受診や地域行事への参加等で派遣制度利用をされています。(明石市の登録者 合計4名)  この訪問型の説明は、今年度、兵庫県の予算で県下の各市町で実施しました。  【盲ろう者数】 実態調査年度 視覚、聴覚の両方の手帳所持者数 平成24年度 639人(うち明石市42人) 令和5年度 501人(うち明石市27人) 3 出前講座・手話体験教室の開催  ●出前講座「手話で話してみませんか〜入門編〜」  地域のコミセンや子育て支援センター、理容美容事業者、ピオレ明石、人権推進員研修など8ヶ所で実施。  ―参加者の感想―  ・聞こえない方に会ったら、恥ずかしがらずに伝えたい。  ・接客や日常生活で生かしたい。  ・要約筆記者派遣を使える場があると感じた。    ●小学校手話体験教室   今年度は、依頼のあった1校で実施 ―子供たちからの感想― ・耳が聞こえない人は、家の中でも工夫していることがわかった。 ・ジェスチャーで伝わったときはうれしかった。 ・手話はとても楽しいと思った。  ・手話がわからない人には、メモ帳に書いて見せたりして、役に立てるようになりたい。 4 手話言語の国際デーイベント  令和5年9月23日の「手話言語の国際デー」において、天文科学館のブルーライトアップ、あかし市民図書館で、明石ろうあ協会と市内手話サークルの協力により、手話交流イベント「手話カフェ」と「手話で絵本の読み聞かせ」を行いました。それぞれ約90人の参加がありました。  今後も参加、交流型のイベントを継続して行う予定です。  ―参加者の感想―  ・手話カフェに初めて参加し楽しかった。  ・簡単なあいさつなど、家族も一緒に手話を学ぶことができ、とても喜んでいました。  ・絵本の読み聞かせは、手話がわからなくても動作や表情で想像できた。 5 筆談カフェの開催  今まで「聞こえの啓発講座」や「要約筆記啓発講座」として、難聴や要約筆記についての啓発講座を行ってきましたが、今年度は、あかし市民図書館で「筆談カフェ」として、明石難聴者の会とあかし要約筆記サークルの協力により2部制で実施し、難聴者・要約筆記についての話のあと、ジェスチャーや筆談で交流し、理解啓発を行いました。18名の参加があり、その後、初めて参加された難聴者から要約筆記派遣の申請につながった例もありました。  要約筆記はまだまだ知られていない部分もあるため、今後も障害理解と合わせて、啓発を行います。  ―参加者の感想―  ・難聴者の方とふれあう機会が増えたらいいと思った。  ・聞こえない人の困り感が少しわかった気がする。 ・文字で伝えるポイントを知り、電車の車内放送など街中で役立てたい。  ・もっと筆談のおしゃべりをしたかった。 6 意思疎通支援事業のチラシを市内自治会に配付  敬老会などの地域行事にも手話通訳や要約筆記の派遣申請ができることを知っていただくためにチラシを各自治会に配付しました。   7 コミュニケーションボード・コミュニケーションカード  ●市の窓口でのコミュニケーションボードの設置  市民課、国民健康保険課、市民税課、資産税課、納税課などの各窓口に順次設置を進めています。  ●事業者でのコミュニケーションボードの設置  明石市合理的配慮の提供を支援する助成制度を利用した事業者からの申請は、制度開始の平成28年度から令和4年度当初までコミュニケーションボードについての助成申請実績はありませんでしたが、コミュニケーションボードの説明チラシ配付やショッピングセンターの店長会で説明するなどで申請に結び付き、令和6年1月末時点で9件の申請がありました。  いずれも、事前にやり取りする主な内容を文字とイラストを掲載し、指差しで意思疎通を図っています。  ●コミュニケーションカードの発行  コミュニケーションボードがない店舗等での買い物時に使用できるコミュニケーションカード(名刺サイズ、10面折りたたみ式)を発行しました。令和4年度の協議会で検討後、当事者団体等にアンケートを行い、いただいた意見をもとに内容を見直し、聴覚障害者用のカードと知的障害や言語障害などの障害のある人用のカードの2種類を発行しました。(広報あかし2月15日号及び市ホームページに掲載)  配付窓口:障害福祉課、各市民センター・サービスコーナー、あかし総合窓口、総合福祉センター