資料3 明石市手話言語等コミュニケーション施策推進協議会アンケート結果 2024年1月実施                                       1 新型コロナウイルス感染症が2類から5類に移行し、マスク着用や行動制限等が緩和されました。所属している組織や団体等の活動や生活の中でのコミュニケーションについて変化があったと感じますか。 @ はい5人 A いいえ4人 B どちらとも言えない4人 【どんな変化がありましたか】 ・規制緩和され、行事や交流会など対面で集まれるようになった。 ・きこえる人がマスクを外して話をしてくれるようになった。 ・買い物でレジの人がきこえない人への配慮ができるようになった ・呑みケーションが増えた(ここ大事!) ・オンライン会議、オンライン学習会の常態化。対面行事の減少。 ・オンライン上でのやり取りが主流になったことは、利便性の向上や障害特性上移動や対面が困難である方にとっては良いツールになったと思う。反対に聴覚過敏や電磁波過敏症等、オンライン上でのやりとりが困難な方もいる。制限が緩和され、対面・オンラインと選択出来る機会が増えたことは、コミュニケーションや学ぶ機会が増えたことにも繋がったと感じる。 【どちらとも言えない理由】 ・緩和されたが、勤務先やボランティア活動では必要に応じて従来通りの対応となっている。他人への心遣いだけでなく自分への対策にもなっていると考えている。 ・マスクを相変わらずされているケースが多く、誰かわからずコミュニケーションに躊躇するときがある。 ・手話講座の講師が、マスクを皆さん外してくださいといわれているので、そのときは、コミュニケーションはよくとれていると思う。 ・視覚障害者なので、相手方がマスクをされているのかされていないのかわからない状況です。会議の出席の時は周りの人にお伺いします。 ・人によって警戒が違うと思います。持病がある人や自分がウイルスを運んでいるのではないかと思っている人は怖がって警戒を続けています。 2 地域の人とのコミュニケーションで、伝わりにくいことや情報が得られていないと感じること、障害が理解されていないと感じることはありますか。 @ ある9人 A ない4人 【どんな場面ですか】 ・従前と同様で理解が広がっていない(理解が広がっているという場面に出会うことがない)。 ・マスクのまま、話をされる。マスクで口が読めないので分かりません、と言えるときと言えないときがある。 ・あらかじめ耳が聞こえないと伝えているのに「電話でご連絡ください」と言われる。 ・電話リレーサービスを利用した際、初めて受けたきこえる人が「本当に本人ですか?大丈夫ですか?」と心配されていた。 ・電車が突然止まったときなど、車内放送があったとき何を言っているか分からない。 ・障害が外から見えないので、マスクをして話されると聞き取れない。 ・この会議に参加していて、普段の行動の中で障害者に対して少しの気遣いやお手伝いできる事が多くあるのではないかと思う。 ・人の(他の人の)役に立ちたいと言う気持ちはみんなにあります。出来ていない要因は、一般の人が障害者から見て何が助かるが、どのような関わりをしてほしかなどが解っていない事だと思う。 ・毎週のゴミ収集の時に、歩道上にゴミステーションがあり、歩道の点字ブロックが塞がれ、歩けないときがある。そんなときは、周囲の声掛けがとても助かっている。 ・人は、自分で経験したこと以外はなかなか理解できないと思います。例えば、聞こえない人が何に困っているのか、聞こえる人は、ラインやメールで伝えればいいと簡単に思っている場合が多いと思います。例えば、パニック状態に陥っている人をどう対処していいのか分かりません。数えられないほど見過ごされています。 ・発達障害の感覚特性や重度知的障害者への障害理解は課題がある。現にコロナ禍のマスク着用では、病院でさえ理解が得られず通院先を変更したケースもあった。外出場所を限定せざるを得なかったり、同調圧力から、本人を支えるご家族が外出意欲の低下や精神的苦痛を訴えるケースも多かった。本人・家族の生活に悪循環をもたらした結果、強度行動障害に繋がるケースもあった。 ・マスク着用で、顔全体の表情が隠れる事で、口の動きや表情全体で意思の確認をすることが難しく、コミュニケーションに誤解が生じる場面がある。 ・聴覚障害者、きこえにくい人には全て「手話」と思われがちだが、手話を知らない、手話のできない中途失聴・難聴者がいることも忘れないでほしい。しかし、文字で伝えれば誰にでもわかると思い込んでいた自分自身のことを思うと、自分に関わりがないことは理解されていないことが多いと思う。 ・障害種別による理解の程度が異なる、特にわかりにくい知的や精神障害の理解不足による対応の仕方に戸惑っている感じがする。 3 コミュニケーションの楽しさや大切さを地域で広めていくには、どんな方法がよいと思いますか。 ・地域の行事への障害者の参加の奨励(地域団体側からは受容) ・手話を学びたいとき、ボランティア目的でなく交流目的のための手話講座があってもよい。 ・防災訓練や地域の行事などは積極的にきこえる人ときこえない人の共同作業をさせるなどふれあう機会を作る。 ・小中高校生が手話を学べる機会づくり(学校の中に手話クラブを作り、顧問にろう者を迎えるなど)。 ・沢山の方が、参加したいと思うイベントを行う。 ・人が集まりやすい催し物などで障害者との交流や関わり方についての企画を入れる。 ・身近な地域の集まりの場で、雑談や情報交換などでコミュニケーションをしている。 ・災害時の避難個別計画策定に関わる中で、民生委員さんの考えや、障害者に対しての合理的な配慮を考えていただいていることを知ることができた。 ・教育の場面で、障がいのある人を特別に分けるのではなく、仲間として受け入れることが大切だと思う。大人になってからでは、仕事や家事で忙しく、気付く暇がないため、ごく自然にコミュニケーションを取れるように子どものときからの教育が大切。 ・地域で広げる場合においても、対象によって方法が異なると思うが、紙媒体での普及啓発、研修会の開催等があげられる。 ・市民が集える場所の構築、様々なコミュニティへ啓発。 ・教育課程で人権教育や生き方を学ぶ時間を増やす。 ・幼い頃から当たり前に多様な人と直接関わりを持ち、その方の世界を知る機会をつくる。 ・分離教育の改善。まずは、運動会・音楽会・自然学校など、チームとしてやり遂げる行事で交流する。 ・特別支援学校で一緒に学ぶ時間を設ける。 ・フリースクールなど多様な学び方が出来る場の設置。 ・社会モデルを基本として、障害についての基礎的な知識や障害の疑似体験、障害に応じた接し方の基本を学ぶ機会をつくる。 ・明石育成会 真似っこ隊の普及。 ・コミュニケーションの楽しさや大切さを誰に何のために広めていくのかによって、方法は異なると思う。コミュニケーションを楽しいと思える人が、楽しそうにしているのを見れば、楽しくない人もコミュニケーションに興味を持てると思う。全ての人が楽しくなくてもいいが、コミュニケーションは大切だと思ってもらえるよう、発信し続けることは必要だと思う。 ・「地域」をどの範囲で捉えるか、居住地の「ご近所」がいい人もあれば、少し離れた方が好きな人もいる。その人が行きやすい場所に、コミュニケーションを楽しいと思える人が居て、お説教をせずに、集える場所があればいいのでは?すでにウイズあかし、小・中学校コミセン、総合福祉センター、ふれあいプラザあかし西がその一端を担っているようには思う。 ・手話言語等コミュニケーション条例については、市民にどれだけ周知されているか疑問。自治会の回覧もどれだけ目にとまるか疑問だが、しないよりはした方がいい。しかし、自治会の加入率も低くなり、学校からはPTAさえなくなろうとしている今、あらゆる場所に出向いて、広報活動していくことも大切だと思う。子どもたちには、県立、国立も含め、明石市内の学校の教育の場で、明石の特色として学ぶ機会をもち、家に持ち帰って、家族に伝えてもらうような取り組みも必要だと思う。 ・自分の思い込みを捨て、多様な人を知ること、そして理解し、まわりの人に伝えていくことが大切だと思うが、自治会、PTA、サークルの役員などをしないと、そのような学びの機会が全くないことをあらためて思った。どこかに集まって学ぶのがよいが、集まれない人のために、好きな時間に視聴できる動画配信などもあるとよい。 ・広めようと大げさに考えるのではなく、ごく自然に「あいさつをする」、「ひと声かける」だけで、軽いおせっかいにつながっていくのかなと思います。 ・まず障害に対する理解を深めていただくことや、接触する機会を設けることがよいと思う。 いわゆる福祉教育や障害理解等の機会を設けていただいているが、従来からの踏襲が主で(車いす、アイマスク、イヤーマフ、手足への重り等の装着体験、手話体験等)内部障害の知的や精神障害についての理解促進のメニューがほとんどない。 4 今後、明石市のコミュニケーションに関する取り組みで、「やってみたいこと」や「実現してほしいこと」があれば、自由にお書きください。 ・ろうあ協会主催で手話イベントを企画しても参加者が身内ばかりで啓発にも限界がある。行政や学校側から企画を設けてろうあ協会に協力要請をしてほしい。(当事者も運営スタッフに入れること!) ・街のカフェやバーなどが月1回あるいは年に数回でいいので手話の日を設けて指さしメニューや手話交流を企画する。 ・食べ歩き、明石公園の散策。 ・人の役に立ちたいと考える人は多くいます。それは自分の為になっている部分も多くある為です。ボランティア活動を行う際の施設の使用等、市からのより一層のご支援をお願いしたい。 ・手話の学習をしているが、簡単な手話が使えるようになりたい。実現してほしいことは、小学生の福祉教育で、アイマスク体験や車いす体験、手話体験などを通して、障がい者の苦労や頑張りを見つけ、小さいころから、適切に接することができればと思う。 ・1月に駅の掲示ポスターで広汎性発達障害の特性について書かれているものがあった。広汎性発達障害という言葉はなかったが、こんなことが起こりえますというような内容であった。障害について一般に理解を広める一つの策だと感じ、協議会でこのようなポスターの案を考えたりしても良いかと考えている。 ・市内の学生を委員に選出。 ・様々な学校に通う学生と一緒に企画し、イベントを開催する。 ・発達障害当事者を委員に選任。 ・参加しやすい場所で、気軽に集える場があればいい。総合福祉センターやふれあいプラザあかし西は交通の便も悪く、駐車場も不便。駅から近いか、無料駐車場の完備されている場所にコミュニケーションに支援の必要な人が自由に集まれる場があればいい。事務担当として、手話、要約筆記、ガイドヘルパーなどの支援者が常駐する。あすくで当事者が相談業務にあたっているが、こちらは支援者が必要なときに話し相手になる。 ・市内の全てで合理的配慮が当たり前になってほしい。 ・手話言語・障害者コミュニケーション条例の施行に伴い、手話通訳士資格所持者が任期付正規職員に採用されているが、要約筆記者資格所持者の採用も検討してほしい。 ・障害理解施策のさらなる拡大と多くの機会の設定。特にコミュニケーション能力の低い知的障害については、周囲の支援が必要なため、障害特性の理解を深めることが必要。こうしたことに対して明石市の施策と教育委員会も含めたご支援をお願いしたい。育成会では全国手をつなぐ育成会連合が各都道府県での理解促進の広報活動を進めていますが、明石地区手をつなぐ育成会も「まねっこ隊」が理解促進活動をしているので是非活動の場を設けてほしい。