ホーム > 市政情報 > 各課室別案内 > 環境産業局 > 環境産業局 環境室 > 環境産業局 産業廃棄物対策課 > PCB廃棄物について > PCB廃棄物の処理等について
ここから本文です。
更新日:2024年4月4日
PCBはポリ塩化ビフェニル(Poly Chlorinated Biphenyl)の略称で、その分子に保有する塩素の数やその位置の違いにより理論的に209種類の異性体が存在し、なかでも、コプラナーPCBと呼ばれるものは毒性が極めて強くダイオキシン類として総称されるものの一つとされています。
PCBは、沸点が高い、熱で分解しにくい、不燃性、電気絶縁性が高い、化学的に安定な性質を有することなどから、電気機器の絶縁油、熱交換器の熱媒体、ノンカーボン紙など様々な用途で利用されました。
PCBの毒性については、脂肪に溶けやすいという性質から、慢性的な摂取により体内に徐々に蓄積し、様々な症状を引き起こすことが報告されています。PCBが大きくとりあげられる契機としては、1968年(昭和43年)10月に西日本を中心に発生したカネミ油症で、米ぬか油中に、脱臭工程の熱媒体として用いられたPCB等が混入したことが原因でした。
2001年(平成13年)に「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(以下、PCB特措法という。)が制定され、PCBの処理について適正な処理体制の整備が定められました。
2016年(平成28年)に法が改正され、排出事業者に課された処理期限の前倒しや期限内の処理に向けて罰則が設けられるなど、法整備の強化がなされています。
PCB廃棄物等の保管状況等については毎年6月30日までに届出するとともに、PCB廃棄物を期限までに適正に処理することが義務付けられています。
なお、これらのPCB廃棄物の譲受け、譲渡しを行うことは、原則として禁止されていますので、他人が管理する倉庫等に移動し、他人に保管を委託することはできません。
PCB廃棄物は、PCB濃度により高濃度PCB廃棄物と低濃度PCB廃棄物に分類されます。
高濃度PCB廃棄物は、PCB濃度が5000mg/kg(=0.5%)を超えるもの〔PCB濃度が5,000mg/kg~100,000mg/kg(=0.5%~10%)の可燃性の汚染物を除く。〕をいい、明石市内で高濃度PCB廃棄物を保管している場合又は高濃度PCB使用製品を使用している場合は、2021年3月31日までに処理する必要があります。
低濃度PCB廃棄物は、PCB濃度が5,000mg/kg(=0.5%)以下(注)のPCB廃棄物及び微量PCB汚染廃電気機器等(PCBを使用していないとする電気機器等であって、数ppmから数十ppm程度のPCBに汚染された絶縁油を含むもの)であり、2027年3月31日までに環境大臣が認定する無害化処理認定施設又は都道府県知事等が許可する施設で処理を行う必要があります。
(注)2019 年12月20日の法改正により、PCB濃度が5,000mg/kg~100,000mg/kg(=0.5%~10%)の可燃性の汚染物は「低濃度PCB廃棄物」に分類されました。
PCB廃棄物 (1) 廃PCB等 (2) PCB汚染物 (3) PCB処理物 |
高濃度PCB廃棄物 廃PCB 絶縁油にPCBを使用した廃電気機器 PCB濃度が5,000mg/kg超のPCB廃棄物(PCB濃度が5,000mg/kg~100,000mg/kgの可燃性の汚染物を除く) |
|
低濃度PCB廃棄物 低濃度PCB廃油 低濃度PCB汚染物 低濃度PCB処理物 |
微量PCB汚染廃電気機器等 (主にPCBを使用していない廃電気機器等で、混入等で絶縁油が微量のPCBに汚染されたもの) |
|
低濃度PCB含有廃棄物 PCB濃度が5,000mg/kg~100,000mg/kgの可燃性の汚染物(主に紙くず、木くず、繊維くず、廃プラスチック類等) PCB濃度が5,000mg/kg以下のPCB廃棄物(主にPCBを含む廃油、金属くず、ガラスくず、陶磁器くず、ガレキ類等) |
古い変圧器(トランス)、コンデンサーなどの重電気機器の中には、PCBを含有しているものがあります。事業所の電気室やキュービクル、倉庫などで使用や保管されている機器を点検し、PCBの有無を確認してください。
もし、調査等で発見された場合は、産業廃棄物対策課までご連絡ください。
昭和52年3月までに建築・改修された建物では、照明器具にPCBを使用した安定器が使われている可能性があります。製造から40年以上が経過するPCB使用安定器が、劣化して破裂し、PCBが漏えいする事故も発生しています。古い照明器具がある場合は、安定器のPCB含有の有無を速やかに調査、確認してください。
なお、一般家庭用の蛍光灯等の安定器にはPCBが使用されたものはありません。
もし、調査等で発見された場合は、産業廃棄物対策課までご連絡ください。
PCB含有機器を保管等している場合は、PCB特措法に基づく届出が必要です。届出様式については、関連情報「PCB廃棄物及びPCB使用製品に係る届出について」をご覧ください。
PCB含有機器は、現在使用しているものも含め、定められた処分期間内に処分しなければなりません。使用中の機器についても、処分期間内に処分する必要がありますので、計画的に機器更新を行ってください。
区分 |
廃棄物種類 |
処分期間 |
処分場所・手続き※ |
||
高濃度PCB廃棄物 |
変圧器(トランス)、 コンデンサー等 |
2021年3月31日 |
処分期間は終了しました。 |
||
安定器等・汚染物 |
2021年3月31日 |
処分期間は終了しました。 |
|||
低濃度PCB廃棄物
|
2027年3月31日 |
環境大臣が認定する無害化処理認定施設又は都道府県知事等が許可する施設で処理を行う必要があります。詳細は環境省ホームページ又は各処理施設のホームページ等で確認してください。 |
PCB廃棄物の保管及び処分状況等を公表しています。
お問い合わせ