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更新日:2024年7月12日

 HPV ワクチン(子宮頸がん予防)予防接種について

 HPVワクチン(子宮頸がん予防)予防接種について

 9価HPVワクチンについて

 令和5年4月から、9価HPVワクチンが定期接種で接種できるようになりました。9価HPVワクチンの効果や接種スケジュールは、本ホームページなどで確認してください。

 令和4年度以前に発行したHPVワクチンの接種券には9価HPVワクチンの記載がありませんが、接種券の有効期間までであれば、そのまま9価HPVワクチンを接種することができます。

 9価HPVワクチンの定期接種化については、厚生労働省サイトをご確認ください。
 9価ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン(シルガード9)について(外部サイトへリンク)

 子宮頸がんとは

 子宮頸がんは、子宮の頸部という子宮の出口に近い部分にできるがんで、若い世代の女性のがんの中で多くを占めます。 

 日本では、毎年、約1.1万人の女性がかかる病気で、さらに毎年、約2,900人の女性が亡くなっています。

 30歳代までにがんの治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)人も、1年間に約1,000人います。

 子宮頸がんの主な原因は、HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染です。HPVは、女性の多くが一生に一度は感染するといわれるウイルスです。感染しても、ほとんどの人ではウイルスが自然に消えますが、一部の人でがんになってしまうことがあります。

予防接種の効果等について

 HPVの中には子宮頸がんをおこしやすい種類(型)があり、HPVワクチンはこのうちの一部の感染を防ぐことができます。
 海外や日本で行われた疫学調査では、HPVワクチンを導入することにより、子宮頸がんの前がん病変(がんになる手前の状態)を予防する効果が示されています。また、接種が進んでいる一部の国では、子宮頸がんそのものを予防する効果があることもわかってきています。

 

 ワクチンで防げないHPV感染もあるため、HPVワクチンを接種していても、定期的に子宮頸がん検診を受けることが大切です。

 ワクチンの種類について

 公費で接種できるHPVワクチンには、2価ワクチン(サーバリックス)、4価ワクチン(ガーダシル)、9価ワクチン(シルガード9)の3つの種類があります。

 サーバリックスとガーダシルは、子宮頸がんをおこしやすいHPV16型と18型の感染を予防します。(このことで子宮頸がんの原因の50~70%を防ぐことになります。)

 シルガード9はHPV16型、18型に加え、他の5種類のHPVの感染を予防します。(このことで子宮頸がんの原因の80~90%を防ぐことになります。)

 また、ガーダシルとシルガード9は尖圭コンジローマの原因となるHPV6型と11型の感染を予防します。

 予防接種を受ける際は、実施医療機関とご相談の上、「サーバリックス」「ガーダシル」「シルガード9」のいずれかを選択してください(ワクチンを選択できない医療機関もあります)。

 原則として、同じ種類のワクチンを接種しますが、医師と相談のうえ、2価ワクチン(サーバリックス)または4価ワクチン(シルガード)を接種した方が、残りの回数を9価ワクチン(シルガード9)に変更して接種を完了することも可能です。

定期予防接種の対象者・接種間隔等について

  • 接種対象者
    小学校6年生~高校1年生相当の女子
  • 接種間隔・回数
    原則、同じ種類のワクチンで2回または3回の接種が必要で、完了までに通常6カ月かかります。なお、ワクチンの種類によって接種間隔が異なります。
  • 定期接種には、予防接種券、予診票、母子健康手帳、健康保険証が必要です。

ワクチンの種類

回数

標準的な接種間隔

左記の方法で接種できない場合

サーバリックス

1回目

任意日(標準的な接種期間は中学1年生の間)

2回目

1回目の接種から1カ月後

1回目の接種から1カ月以上あける

3回目

1回目の接種から6カ月後

1回目の接種から5カ月以上、

かつ2回目の接種から2月半以上あける

ガーダシル

1回目

任意日(標準的な接種期間は中学1年生の間)

2回目

1回目の接種から2カ月後 

1回目の接種から1カ月以上あける

3回目

1回目の接種から6カ月後 

2回目の接種から3カ月以上あける

シルガード9

(1回目の接種を15歳になるまでに受ける場合に限る)

1回目 任意日(標準的な接種期間は中学1年生の間)
2回目 1回目の接種から6カ月後 1回目の接種から5カ月以上あける

シルガード9

 

1回目 任意日(標準的な接種期間は中学1年生の間)
2回目 1回目の接種から2カ月後 1回目の接種から1カ月以上あける
3回目 1回目の接種から6カ月後 2回目の接種から3カ月以上あける

※シルガード9は2回接種か3回接種のいずれかの間隔で接種します。

※サーバリックスやガーダシルから、シルガード9に変更する場合は、シルガード9を3回接種する接種間隔で2回目または3回目を接種し、HPVワクチンを合計3回接種します。

HPVワクチンのリスク

ワクチン接種後の副反応

 ワクチン接種後、多くの方に接種部位の痛みや腫れ、赤みなどが起こることがあります。

発生頻度 サーバリックス ガーダシル シルガード9
50%以上 疼痛、発赤、腫脹、疲労 疼痛 疼痛
10~50%未満 掻痒(かゆみ)、腹痛、筋痛・関節痛、頭痛など 紅斑、腫脹 腫脹、紅斑、頭痛
1~10%未満 じんましん、めまい、発熱など 頭痛、そう痒感、発熱 浮動性めまい、悪心、下痢、そう痒感、発熱、疲労、内出血など
1%未満 知覚異常、感覚鈍麻、全身の脱力 下痢、腹痛、四肢痛、筋骨格硬直、硬結、出血、不快感、倦怠感など 嘔吐、腹痛、筋肉痛、関節痛、出血、血腫、倦怠感、硬結など
頻度不明 四肢痛、失神、リンパ節症など 失神、嘔吐、関節痛、筋肉痛、疲労など 感覚鈍麻、失神、四肢痛など

まれに重い副反応もあります

 まれですが、重い症状が起こることがあります。
 接種後に生じた症状として報告があったのは、接種1万人あたり、サーバリックスまたはガーダシルで約9人、シルガード9で約3人です。このうち、報告した医師や企業が重篤と判断した人は、接種1万人あたり、サーバリックスまたはガーダシルで約5人、シルガード9で約3人です。
 接種後の重い症状は以下のとおりです。

病気の名前 主な症状
アナフィラキシー じんましん、呼吸器症状など
ギラン・バレー症候群 脱力など
急性散在性脳脊髄炎 頭痛、嘔吐、意識障害など

 

ワクチン接種後の注意

ワクチン接種後に体調の変化があった場合には、すぐに医師に相談してください

 注射針を刺した直後から、強い痛みやしびれなどが生じた場合は、すぐに申し出てください。また、ワクチン接種後に、注射による痛みなどをきっかけとして失神することもありますので、接種後30分程度は、イスに座るなどして様子を見るようにしてください。

 予防接種当日は、激しい運動は避けてください。

 接種後に体調の変化があった場合は、まずは接種を行った医療機関などの医師に相談してください。
 HPVワクチン接種後に生じた症状の診療を行う協力医療機関が都道府県ごとに設置されています。  

副反応により、医療機関での治療が必要になった場合には、ご相談ください

 HPVワクチン接種によって、医療機関での治療が必要になったり、生活に支障が出るような障害が残るなどの健康被害が生じた場合は、法律に基づく救済(医療費・障害年金等の給付)が受けられます。

  HPVワクチンに関する相談先については、厚生労働省サイトをご確認ください。

  ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がんとHPVワクチン~(外部サイトへリンク)

  ヒトパピローマウイルス感染症の予防接種後に生じた症状の診療に係る協力医療機関について(外部サイトへリンク)

積極的な勧奨の差し控えについて

 接種後に報告された多様な症状等について十分に情報提供できない状況にあったことから、平成25年から令和3年まで、個別に接種をお勧めする取組が一時的に差し控えられていました。

 令和3年11月の専門家の会議で、安全性について特段の懸念が認められないことがあらためて確認され、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ると認められたことから、個別に接種を勧める取組が再開されることになりました。

 勧奨の差し控え期間に、ワクチン接種の機会を逃した方は、キャッチアップ接種により定期接種の年齢を超えてHPVワクチンを接種することができます。また、定期接種の対象年齢を過ぎて任意接種を自費で受けた方への償還払いの制度があります。

 ・HPVワクチン(子宮頸がん予防)の定期接種の機会を逃した方へ(キャッチアップ接種・償還払い)

 

お問い合わせ

明石市こども局こども健康センター

兵庫県明石市大明石町1丁目6-1

電話番号:078-918-5656