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更新日：2025年1月7日
近隣の空き家でお困りの方へ
空き家の増加が社会問題となり、あなたのお隣やお近くでも空き家があるかもしれません。
空き家になる事情は様々ですので、空き家であることそのものが問題とは言えませんが、放置され悪影響を及ぼすようになった近隣の空き家にお困りの場合もあると思います。
そのようなときにあなたがご自身でできることや相談先について、ご案内します。
ご自身でできること
空き家と言えど、誰かの所有物であり、所有者は適切に管理する義務があります。
空き家所有者に対し、空き家でお困りの状況について、お困りであるあなたご自身が直接、お話しされることで早期解決に繋がることがあります。
あなたご自身でできることについて、ご案内します。
空き家の所有者がわからない場合
空き家の所有者情報が登記されている場合は法務局またはインターネットで調べることができます。（手数料等の費用が必要です。）
登記情報は更新が行われておらず、亡くなられた方の名義のままであったり、住所が変更されていない場合があります。
このときは弁護士や司法書士等専門家に調査を依頼しなければ確知できません。
また、自治会や長く地域にお住まいの方がご存知の場合もありますので、地域の方に相談されるのも方法のひとつです。
＜参考＞相続登記、住所等変更登記の義務化
令和3年の不動産登記法の改正により、令和6年4月1日から、相続人は相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記することが法律上の義務となりました。
また、令和8年4月1日から、住所等の変更登記の申請が義務化され、不動産の所有者は、住所や氏名に変更があった日から2年以内にその変更の登記を申請しなければならないとされています。
空き家の敷地にある竹木の枝木が越境してきた場合（民法第233条）
竹木の枝の越境については、基本的には相隣関係（民事）の問題です。
民法第233条で「隣地の竹木の枝が境界線を超えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる」とあります。空き家の所有者等がわかる場合には、ご自身で連絡いただき、枝を切るように求めることができます。
また、2023年4月の民法改正により、次に該当する場合は越境された土地の所有者は、その枝を切り取ることができるとされました。
(1)竹木の所有者に枝を切除するよう催告したにもかかわらず、竹木の所有者が相当の期間内に切除しないとき
(2)竹木の所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき
(3)急迫の事情があるとき
空き家の所有者が不存在のとき（民法第264条の2、第264条の8）
空き家の所有者の相続人がいないときなど、所有者が不存在のときや、調査を尽くしても所有者やその所在を知ることができない土地・建物については、迷惑を被っているあなた自身が利害関係人として地方裁判所に申し立てることにより、その土地・建物の管理を行う管理人を選任してもらうことができます。
空き家の所有者はいるが管理が不適切なとき（民法第264条の9、第264条の14）
空き家の所有者はいるものの所有者による管理が不適切であることによって、他人の権利や法的利益が侵害され、または、そのおそれがある土地・建物について、利害関係人として地方裁判所に申し立てることによって、その土地・建物の管理人を選任してもらうことができます。
上記民法等の対応について
詳しくは弁護士や司法書士等にご相談ください。
市民相談室で無料の相談窓口をご案内しておりますので、お気軽にご相談ください。
空き家にかかる防犯上の不安について
空き家が不審者の隠れ場所になる、空き家の庭に放火をされるなど、防犯上の不安を抱く方も多いと思います。
市は、不法侵入を防ぐためにドアや窓が開いたままの状態になっている場合は閉めるように、放火の対象となるような敷地内の物品の放置は片づけるように空き家所有者に求めることはできますが、犯罪の抑止まではできません。
防犯上のご不安については、お近くの交番等に相談してください。また、不審者の不法侵入等を目撃した際はすぐに警察に通報してください。
市役所へのご相談について
空き家の所有者がわからず、空き家が適切に維持管理されてないことでお困りの場合は、建築安全課にご相談ください。
おおむね1年間使用されていない状態であれば、空き家に関する法律等に基づき、市で現地確認を行いお困りの状態を確認のうえ、空き家所有者を調査し、空き家所有者に文書で改善の対応を求めます。
その後の改善の対応は空き家所有者により実施されるものですので、市が文書を送付してから3ヶ月から半年程度は様子を見ていただくようお願いします。
適切に維持管理されていないとはどんな状態か
よくある相談内容と所有者に求める改善方法について事例をお示します。
(1)敷地内の立木が繁茂し、道路側や隣地側に伸びている。
⇒改善方法：立木の剪定または伐採
(2)敷地内の雑草が繁茂し、虫が大量に発生している。猫が棲みついている。
⇒改善方法：雑草の除草（虫の発生源や猫の隠れ場所になる原因の改善を求めます。）
(3)建物のベランダの屋根材（波板）が強風で飛んできた。
⇒改善方法：屋根材の撤去または補修
(4)建物の外壁や瓦等が落下しそうだ。
⇒改善方法：落下しそうな箇所の撤去または建物の補修
(5)ハチの巣ができている。
⇒改善方法：ハチの巣の駆除（スズメバチの場合は専門業者に依頼されるようお勧めしています。）