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更新日:2024年2月2日
たばこの煙には依存性の高いニコチンや、タール、一酸化炭素などの有害物質が200種類、発がん性物質が70種類ほど含まれています。
有害物質 |
からだへの影響 |
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ニコチン |
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タール |
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一酸化炭素 |
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日本で喫煙に関連する病気で亡くなった人は年間で12~13万人と言われています。たばこの煙に含まれる有害物質を吸い込むことによってさまざまな病気を引き起こします。
肺がんをはじめとし、口腔、咽頭、喉頭、食道、胃、有害物質の代謝に関わる肝臓、すい臓、膀胱がんなど、全身のがんの発生に関わります。
喫煙により気道や肺に炎症を起こし、咳や痰、息切れの症状が現れます。進行すると慢性閉そく性肺疾患(COPD)となり、日常生活に大きな影響を及ぼします。
喫煙をすることで、血圧が上昇し心臓に負担がかかります。加えて、血液中の肝臓で作られたコレステロールを全身へ運ぶ役割のあるLDL(悪玉)コレステロールを増加させ、余分なコレステロールを回収して動脈硬化を抑える役割のあるHDL(善玉)コレステロールを減少させます。そのため、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞などの病気が発生しやすくなります。
喫煙をすることで血管が収縮し、歯ぐきへの血流量が低下します。そのため、歯ぐきへ十分な酸素がいきわたらなくなり、歯周ポケットの中で歯周病の原因となる細菌が繁殖しやすくなります。歯周病では歯ぐきからの出血がみられますが、喫煙者では血管収縮による血行不良により炎症が抑えられるため、歯ぐきの出血や腫れが現れにくく、気づかないうちに重症化してしまいます。歯周病の予防と治療には禁煙の取組が不可欠となります。
頭痛、血圧上昇、心拍数の増加、口臭、持久力の低下などがみられます。
男性よりも女性の方がたばこの害を受けやすく、非喫煙者よりも喫煙者の方が乳がんやメタボリックシンドロームの罹患リスクが高まると言われています。また、閉経の時期が早まり、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌低下による骨粗鬆症のリスクも上がります。
妊婦が喫煙者の場合、流産・早産・胎児の発達遅滞・低出生体重児など、妊娠・出産に異常を引き起こす原因となります。
赤ちゃんへの悪影響(流産・早産・胎児の発達遅滞・低出生体重児)に加え、SIDS(乳児突然死症候群)が起こる場合があります。また、若い年齢から吸い始めるほど、がんや虚血性心疾患、ニコチン依存症になるリスクが高いと言われています。
COPDとは、たばこの煙などの有害物質の吸入による気道の炎症が原因で、空気が通りにくくなることや、肺組織の破壊によって、酸素をうまくとりこめなくなる疾患です。COPD患者の90%以上は喫煙歴があると言われており、喫煙が最大の危険因子です。症状としては、慢性的な咳・痰の症状や息切れの症状が続きます。病気が進行すると少し動くだけでも息切れするなどの呼吸困難が出現し、日常生活に支障をきたします。
【治療】
禁煙を中心とした生活習慣の見直しが必要です。薬物療法として気管支拡張薬を使用する場合もあります。
慢性呼吸不全のため、在宅酸素療法を要することが多く、呼吸不全が進行した場合は人工呼吸器等が必要になることもあります。
★早い段階で病気に気づき、適切な治療を開始することが、今後の病気の悪化や日常生活への支障を防ぐことにつながります。少しでも気になる方は、禁煙相談や禁煙外来の利用も検討してみましょう。詳しくは、「禁煙の取り組み方と禁煙治療について」をご覧ください。
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