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明石市民なら誰でも知っている明石焼。地元の明石では「玉子焼」と呼ばれることもあり、大阪のタコ焼きにタコが入っているのは、明石焼からヒントを得たと言われています。明石市内には約70軒の明石焼を売る店があり、それぞれの味を競っています。
江戸時代の終わりごろ、江戸屋岩吉という江戸のべっ甲職人が明石に滞在中、土産にもらった玉子を着物のふところに入れていたところ、その玉子が割れてしまい、寒さのために白身が固まってしまいました。岩吉はそれをヒントに研究を重ね、高価な珊瑚(さんご)の代りとなる「明石玉」を作り上げ、かんざしなどに使い人気の商品となりました。その時に出た玉子の黄身の余りと小麦粉を使い、明石でたくさんとれるタコを入れて出来上がったものが、明石焼であると言われています。