ここから本文です。
更新日:2024年9月9日
明石市では、これまで障害の有無及び程度、年齢、性別等にかかわらず誰もが安心して暮らせる「やさしいまちづくり」を、様々な人たちと一緒に進めてきました。
こうした中、2017年に共生社会ホストタウンに登録され、また2018年には中核市に移行するなど、市が果たすべき役割が増えてきたことをきっかけに、これまで進めてきた「まちづくり」の理念を、今後の包括的指針として条例化することとなりました。
「インクルーシブ」という言葉は、「分けない」「誰一人取り残さない」「多様性」「みんな一緒に」など様々な意味に使われる言葉です。条例では、インクルーシブの考え方を、市全体に浸透させ、かつ、市の様々な施策に落とし込むための「根幹」となる理念を定めることとしました。
また、条例検討にあたっては、ただ条文をつくるだけでなく、その理念に基づく具他的な取組の実施・検討も一緒に進めていきました。「インクルーシブ社会の実現」に向けて、条例と取組を両輪として進めていくことを目指しました。
市民と行政が一体となって検討を進めるため、障害当事者や支援者、学識経験者、民間事業者等、様々な立場の方々に参加いただく検討会を設置し、検討を進めました。
検討会では、「ユニバーサルデザイン2020行動計画」で国が示す、「東京オリンピック・パラリンピックを契機とする共生社会の実現に向けた二つの重要な柱」に沿って、「心のバリアフリー部会」と「ユニバーサルデザインの街づくり部会」を設置しました。各部会で課題整理を行ったうえで、全体会において共有しながら条例案を集約していきました。
また、検討過程における当事者参加が形式的なものにならないよう、障害当事者団体や支援者団体からヒアリングという形で広く声を聞く機会を設けるなど、検討会以外の場でも障害当事者を含む市民が実質的に参加しながら検討を進めるよう努めました。
オンラインによる開催も含め、検討会を7回、意見交換を1回開催しました。
回数をクリックすると配付資料等(PDFとテキスト)がご覧いただけます。
回数 | 開催日 | 内容 |
第1回 | 2018年8月27日 |
・明石市の障害者施策の経過説明 |
第2回 | 2018年11月12日 | ・第1回検討会後の市の取組 ・条例の構成案 ・各部会での意見交換(1)課題抽出の補足、委員・オブザーバーの意見交換 ・各部会での意見交換(2)意見の整理~条例イメージの共有~ |
第3回 | 2019年1月30日 | ・各部会からの中間とりまとめ報告 ・意見交換 ・全体会としてのとりまとめ |
第4回 | 2019年5月16日 | ・条例骨子案及び具体的取組案の説明及び意見交換 ・グループディスカッション テーマ:明石市が目指すインクルーシブ社会~当事者の体験談から考える~ |
第5回 | 2019年8月8日 | ・条例制定に向けた進め方について ・条例の理念と全体像について ・グループディスカッション テーマ:具体性と実効性を伴う条例の制定に向けて |
第6回 | 2020年1月29日 | ・経過報告 ・条例素案について ・当事者参画制度に係る意見交換 |
2020年10月~12月 |
・市の取組状況の報告 |
|
第7回 |
2021年10月22日 (オンライン開催) |
・条例案の報告 |
インクルーシブ社会の実現に向けては、当事者の参画が最も重要なポイントになります。障害者だけではなく、子どもから高齢者、妊娠中の方など、多様なニーズを抱えた当事者が参加して意見を出し、その方々が感じている社会的な障壁を取り除く取組を一緒に続けることが、誰一人取り残さないインクルーシブなまちづくりにつながると考えています。
市では、当事者参画の取組を一つ一つ丁寧に積み重ね、その実績や課題を踏まえながら持続可能な当事者参画制度の確立を目指してきました。
あかしインクルーシブ条例の制定にあわせて、新たに「インクルーシブアドバイザー制度」をスタートします。
お問い合わせ