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更新日:2024年5月14日
資料 市長就任1年にあたって(パワーポイント)(PDF:1,313KB)
資料 (仮称)みんなでつくる財政白書の策定に向けて ~「財政及び公共施設のあり方に関する検討会」を設置~(PDF:206KB)
資料 みんなが話せる・参加できる”対話と共創のまちづくり”に向けて市民ファシリテーターを養成(PDF:306KB)
会見に先立ちまして、先週記者会見をさせていただきました職員の不祥事につきまして、本当に市民の皆さんに申し訳なかったということで、市長としてもこの場をお借りして心からお詫びをさせていただきたいと思います。また、今後このようなことを起こさないということも約束をさせていただきたいと思います。
それでは、市長就任1年にあたって、この1年間の振り返りと、これからの私の思いということでお話しをさせていただきます。パワーポイントも作らせていただきまして、皆さんのお手元にもお配りさせていただいておりますので、参考にしていただけたらと思います。
まずこの資料に書いてあるこの言葉は、ちょうど1年前に広報紙にも書かせていただきましたが、市民の皆さんとの対話や交流をより一層大切にしながら、明石で暮らして良かったと思えるまちを市民の皆さんと一緒につくっていきたい。これは1年たった今も全く変わっておりません。そのためにどうしていくかということを、いろいろな仕組みを考えてきた1年間でした。
その第1弾は、市長就任2週間後に、市民とつながる課という課を立ち上げさせていただきまして、市民の皆さんの声をしっかり聞いていくタウンミーティングというのを公約に挙げさせていただいておりましたので、このタウンミーティングを5月から実際にやっていくということで、多様な市民の声をお聞きして、そして市民としっかり情報を共有しながら、明石のまちづくりを市民と共に進めていくという取り組みを始めました。
この1年、まず大きくまとめると、私自身やってきたなと思うことは4点にまとめられるかなと思っています。
まず1点目というのは、ボトムアップの組織づくりです。毎朝、市長・副市長でミーティングをしています。いろいろな諸事情でできないこともあるんですけれども、できる限り市長・副市長がそろっているときは、朝にミーティングをして、そして常に市の課題を共有して、協議の効率化も図れますし、3人で常に話すようにしています。
それから2つ目は、毎月、今日も朝にあったんですが、局部長の定例ミーティングをやっています。就任後、5月すぐから始めました。今まではそういう機会はなかったということですが、私は局部長がしっかり明石市の課題を、自分のところの局だけじゃなくて、横断的にしっかり把握して、そして共に考えるというそういう組織にしたかったので、毎月続けています。また、トップダウンではなくて、職員が主体的に考えて、市民のために提案できるようなボトムアップの組織をつくりたいということを進めてきました。そのため、職員には事あるごとにものさしは市民だ、私たちの判断基準は市民なんだということを何度も伝え続けてきて、お互いに協議の場でもいろんな課題を解決するときには、市民をものさしにしたらどうなるかということをずっと考えてきた1年でした。そして、やはり議会とともに進めていきたい。やさしい明石のまちをつくるっていう思いは、議員の皆さんも同じですので、しっかりお互いにそれぞれの立場で明石のまちを良くしていくためにしっかり議論をしていきたいということで、議会と共にまちづくりを進めるという姿勢を貫いてきたつもりです。
そして、3点目は、まさに丸谷市政の根幹であります市民目線のまちづくり。これはアンケートとか、パブコメで市民の声を聞くというのではなくて、そういうのはただただ市民の声を聞き置くだけになると思いますので、真の市民参画というか、しっかり市民には必要な情報をお伝えして、対等の立場で対話を通して、そして明石のまちを一緒に考えていく。それをしっかりやっていこうということでなければ、本当に市民参画、市民目線のまちづくりはできないと思っていましたので、そこをとにかく一生懸命やってきました。そのことでパワーポイントを作らせてもらったんですけど、取り組みの大きな2つは「市長へのおてがみ・まるちゃんポスト」とタウンミーティングの毎月開催でした。この「まるちゃんポスト」なんですけれども、これは対話というよりは、いろんな課題を気軽に市の方に、市長に届けていただくということで、2023年5月1日からこの5月2日までの1年で1776件のお手紙をいただきました。一番多いのは、やっぱり子どもとか教育に関することで370件を超えていましたし、また道路とか公園のことなんかもたくさんいただいています。それをいろいろ仕分けをして、これからの提案、そしてすぐに改善しないといけないこと、そして市長頑張ってというのもあるし、市の職員さんが窓口でこんな優しい対応をしてくれてありがとうというようなお手紙もありましたし、そういう職員へのありがとうっていうお手紙はちゃんと職員にも伝えたりとか、そういうことをしてきたのが「まるちゃんポスト」のお手紙でした。
そしてタウンミーティングなんですけれども、これは毎月1回就任後の5月から、5月は障害者、6月は子育て、7月は高齢者、そして8月はこども会議と若者会議をやりました。本当にこの子どもたちや若者たちも、明石市に対していろいろな思いや提案をたくさん持ってくれていて、市民広場でこども会議をやったんですけど、59人の子どもたちが集まってくれましたし、若者会議ではまちの課題をいろいろ提案してくれました。そして9月はごみ減量ということで、これは私の方からテーマを設定したのではなくて、環境の課の方から、市長ぜひごみ減量でタウンミーティングをやって市民の声を聞いてほしいということで、担当課の方から是非にということで実現したテーマでした。若者会議やごみ減量の時の市民の方の声を聞いて、実際に今年の1月に「あかしリサイクルBOX Taco箱(たこばこ)」が誕生したわけです。これは若者会議の時に単なる箱だと目立たないし、ちゃんと資源化したくなるようなかわいい箱がいいというような声もあったので、こういったデザインにさせてもらいました。あと10月はにぎわいとか、11月はこれからの協働、そして12月は、だいたいいつもこういう会議では高齢者の方とか、子育て世代、若者となって、30代40代50代ってちょっと取り残されがちなので、そこにフォーカスをして12月は30代40代50代が語る明石の未来ということで、30代から50代の方はぜひ集まっていろんな話をしましょうという会をしました。ちょうどクリスマスがあったので、ちょっとゆったり本当のカフェスタイルですね。若者会議の時に「市長お茶出ないんですか」って言われて。「まるちゃんカフェ」なのでお茶が出ると思って来ましたって言われたんですけど、12月の時は本当にお茶を出して皆でお茶を飲みながらお話しをしていただくような会をしました。
にぎわいとかこれからの協働では、いろんな事業者の方も来てくださっていまして、その中でその事業者の方同士がコラボというか、つながって新しいイベントができたり、新しい取り組みになったり、また何回か参加された市民の方が、自分でその課題を解決するための市民活動というか、NPOみたいなのを立ち上げられたり、いろんな広がりができてきました。
また、ぜひ地域を回ってほしいと言う声がすごく多くなりましたので、1月から6月の6か月は、市内を6つのエリアに分けさせていただきまして、1月は明石エリア、2月は魚住エリア。3月は朝霧エリア、4月が西明石エリアで5月が大久保エリアです。朝霧エリアは60人の参加があったんですけど、58人が朝霧にお住まいの方で、1人は明石エリアの方で、もう1人は朝霧エリアでNPOをされているということで、エリアでやった時はそこの地域の住民の方が実際に参加してくださって、そこの地域のいろいろな課題をみんなで「えんたくん」という丸いテーブルを囲んで出していただいています。これまでに13回、延べ703名の方に参加をしていただいています。
だいたい行政の説明会っていったら、どこでやっても顔ぶれが同じっていうのが多いかと思うんですけど、このタウンミーティングに関しては、本当に子育てっていうテーマだと、ベビーカーに赤ちゃんを乗せたり、抱っこひもで赤ちゃんを抱いたようなお母さんたちがたくさん集まってくださいますし、それぞれのテーマに合わせて本当にそこに関心のある方が多く参加してくださっていて、毎回参加するという方はほとんどおられないというような状態です。
こういった対話の場を通じて、行政側も市民にちゃんと情報を伝えるってどういうことなのかということをずっとずっと問いながらやってきました。そして、必要な情報を必要な市民に届けるっていう習慣を行政側もつけてもらいたいと思って、そこはすごく私も丁寧にやってきました。そして、市民が共に考える対話の場ということで、テーマごと、現在は地域の各エリアで、この手法をさまざまな分野でも展開をしています。例えば、新庁舎の有識者会議におきましては、どういった新庁舎が市民が必要としているかというご意見をさまざまお聞きしました。そこで出たものは実施設計の方に盛り込んでもらって、計画の変更もしてもらいました。
それから、大久保とか西明石それぞれまちづくりを進めていますので、そこでもこういったタウンミーティングの形式を使ったワークショップのような形のものをさせていただいています。本当に大久保エリアで私はすごい感動したのは、大久保のJRの線路を挟んで北側と南側がありますよね。それぞれの公共施設をどういうふうに配置していくかということをお聞きしたときに、北側に住んでいる方が「北側ばかりにそういう施設が集中したら南側の方が困られるから分散した方がいいよね」とか、南側に住んでいる方が「JT跡地に全部持ってきたら北側の方が不便だから、やっぱり分散が必要だね」とか、「全部建てると市が大変だから、ここは売った方がいいんだよ」とか、本当に市民の皆さんの意識の高さというか、対話を通して本当にみんなでより良い方策を考えていくっていう、そういう雰囲気ができたなという風に思って、私としても本当にうれしく思っています。
また、今いろんな基本計画を策定してるんですけれども、例えば「緑の基本計画」の改定におきましても、最初は担当の方から「前の計画改定のときに市民の意見を聞くような説明会をやったけれど、2、3人しか集まらなかったので、今回はやらない」というような提案があったんですけど、いやいやそれは違うと。伝え方。ちゃんと伝えたかだと。私、今すごく気をつけているのがこういうチラシ類ですね。それからポスターとか市民に伝わるこういった広報というのをしっかりやっていくということを言ってまして、このチラシを配ってお伝えしたら、なんとウィズあかしのフリースペースもいっぱいで入り切らないぐらいたくさんの方が来てくださって、一緒に改定のワークショップで、明石の緑ってどんな緑だったらいいのかなという話をしてもらいました。それを今度の計画の中にしっかり盛り込んでいきたいというふうに今進めてもらっています。
このような取り組みを通して、市民とつながり、共につくる明石の未来ということで、市民との対話をしています。市民の意見をいっぱい聞けば聞くほどどうしていいか分からなくなるんじゃないのかっていうことをよく言われるんですけど、逆に聞けば聞くほど、そして対話をすればするほど、課題やニーズをよりクリアに把握することができるというふうなことを、この1年の本当に実践的な取り組みの中で、私自身が実感をしています。あと、いろんな出てきた課題で、行政だけで解決できることっていうのは本当に少ないですので、いろいろな皆さんと連携や協力をしながら、共に本当にいい社会をつくっていくという意味で、産官学との共創、共に創るという共創によって、新たな価値を創造していきたいということで、今年は私自身が共創元年というふうに謳わせていただいて、対話と共創をまちづくりの基本方針、まさにやさしい明石のまちをつくっていくための手法として、手段として対話と共創というのを使っていきたいと思っています。
その共創に関してなんですけれども、これが私が大きく4点目に挙げているところで、対話で明らかになった課題を、産官学民の共創で実施していく。そのためには、国や県、近隣自治体と仲良くしていく。そして産業界であるとか、大学などの研究機関ともぜひ連携をしていきたいというふうな姿勢でこの1年臨んできました。その中でまずトップバッターとしては、9月1日に「神戸市と明石市の生物多様性を守り育てるための連携・協力に関する協定」というのを締結させていただきまして、その後、神戸市さんとはいろいろ、松陰新田線の道路の関係とか、それから神戸マラソンとかさまざまな連携が今進んでいるところです。先日、県知事とも明石公園を一緒に歩かせていただいて、しっかり連携していこうということでお話しもさせていただいています。そして官民の民ですね。民の中で、例えばこのアサヒ飲料さんとコカ・コーラボトラーズさんという明石の中にある企業の方と一緒に連携をしながらペットボトルの水平リサイクルを始めました。
それからつい先日、4月26日に兵庫県立大学との連携協定ということで包括連携協定を結ばせていただきまして、兵庫県立大学の学長がお越しくださいまして、一緒にパートナーシップで、誰一人取り残さない持続可能な社会を実現していこうということで協定を交わさせていただきました。
こういったことを進めていくためには、やっぱり中の組織が必要だなと思っておりましたので、この4月からは政策局の中にSDGs共創室を置きまして、その中に市民とつながる課と企画・調整課と産官学共創課という新しい課をつくって進めています。またプロジェクト推進室という室を置いて、その中でまちづくりですね、大久保とか西明石とか本のまち等を進めています。さらに今後はやっぱり経済と、そして環境というのは切り離せないものですので、環境産業局という局をつくって、この4月1日からスタートしているというところです。
こういった私の1年と、それからこれから進めていくためのさまざまな仕組みづくりをしてきたということを最初にお話をさせていただきました。さまざまな施策をこれからどんどん進めていこうと思っているんですけど、今日はその中で3点発表させていただきたいと思います。
1つ目が「みんなでつくる財政白書」ということで、皆さんのところにも資料を配らせていただいてますが、財政データは市民のものだと思っています。なので、オープン財政データということで、みんなで見える化をしていきたいと思っています。それは本当に専門的な知識のある人しかわからないものではなくて、誰でもわかりやすい財政白書の作成をしていきたいと思っておりまして、そのためにまずは検討会というのを公募市民5名の方を含む10名で開催していきたいと思っています。市議会の方にもしっかりご説明させていただいて、意見聴取もさせていただいて、一緒につくっていきたいと思っておりますし、また検討会においても何回目かには、これは検討中なんですが、市民参加型の検討会の会議を設けたりとか、あと市民の皆さんにどのように作ればわかりやすいかというようなタウンミーティングの開催も考えております。詳細はまたこの資料を見ていただけたらと思います。
2つ目が市民ファシリテーターの養成です。これは、この1年間いろんな形で市民の皆さんとの対話の場をつくってきましたけれども、みんなが話せる参加できる対話と共創のまちづくりということで、この4月からファシリテーションの専門職を2名採用させていただきましたので、その方々を講師に、市民にもこのファシリテーターを広げていきたいと思っていますので、市民ファシリテーターの養成講座をキックオフ編、基本編、実践編ということで進めていきたいと思っております。具体的な日程というのは、これからなんですけれども、こういったことをやっていくということも発表をさせていただきました。
それから、3つ目が民間提案制度の導入です。これは5月7日、本日から開始をさせていただきます。これは企業、団体、そして個人の方でも構いませんので、地域課題の解決につながる提案を募集したいと思ってます。これに関してはポイントが3つあります。1つ目は事前の面談で、対話を通じてより良い内容にブラッシュアップしていくというか、検討していくということで、ポイントの2つ目は採択、合意すれば提案者との契約を保証しますよということです。そして3つ目は、新たな市の財政負担がない提案が対象ということです。主なテーマとしては、「脱炭素・ごみの減量」、それから「まちの活性化」、「子ども・高齢者の見守り支援」というふうなものを掲げていますけれども、これ以外のテーマでも構いません。社会課題、地域課題の解決になる提案も可能ですので、ぜひ発信をしていただいて、広報が大事だと思いますので、発信をしていただいて、多くの事業者、企業、個人の方からの提案をお待ちしたいと思います。まずはご相談いただけたらと思いますのでよろしくお願いいたします。
いっぱいしゃべったんですけど、目的はSDGs未来安心都市・明石『いつまでも すべての人に やさしいまちを みんなで』で、笑顔あふれる明石市にしていきたいと思いますので、そのためにいろんな方法、施策をこれからも展開していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
冒頭で少しお話があったのですが、就任されてから1年が経っているというところで、これまでのトップダウンからボトムアップの組織への変換を図っておられて、その中で先ほど「Taco箱」の提案もあったと思うんですけれども、今見られていて市の職員の方々、何か1年間で変わってきたなとか、ちょっと活気があるなとか、何かそういった印象とかはありますか。
職員に聞いてもらえたらうれしいんですけど、例えば局部長ミーティングにおきましても、最初は私の方からいろんな話題を提供することが多かったんですけど、秋ぐらいからは局部長の方から、各局で情報共有したいとか意見を聞きたいということで、テーマを挙げてもらうようなそういう状態になりましたし、今日なんかも市長がしゃべるんじゃなくて、それぞれの局長が責任を持って、それぞれのテーマについてしっかり話をしてもらうというような、そういう素地ができたかなと思ってます。そして、例えば予算に関しても、市長がノーと言っても、これは市民のために本当に必要なことなんですということで、何回もやりとりをして、もう最後根負けしてじゃあこういうことをちゃんと実現できるのであれば、予算をつけようというふうにしてつけたこともありますので、そういう意味では職員も市長室に何度も足を運んで一緒に話をするということで、市長と議論、協議ができる、そういった体制になっていると私自身は思ってます。
前職は市議ということで、市議時代に見えていた市の課題と市長になられてから感じているもので、何か違いってありますか。
市議の時には、やっぱりしっかり市民参画をしてほしいなというのをずっと思っていましたし、市民と一緒にまちをつくるということをもっともっとやっていけたらいいのになと思っていましたので、それは市長になってから、実際に今お話ししたような仕組みの中でできてきたかなと思ってます。市議のときはどちらかというと本当にニッチなところというか、市民の声なき声を聞くとか、そういう他の人がしないような課題を私はしっかりやっていくんだというふうにやっておりましたし、市長になってからはやっぱり30万6000人の市民の幸せはどういうことなのかとか、市全体の中でどういう判断をしていくのかということを、やっぱりそこが大事だと思いますので、いかにしっかりバランスを取りながらやっていくかっていうことを常に意識しながら進んできたと思います。
市議として8年間、その土台をつくってこられたということだと思うんですけど、今明石市が抱えている課題や、これから市長が何らかの意思決定をしていかないといけないことがたくさんあると思うんですけど、例を挙げるとするならどんなことでしょう。
たくさんありますよね。議会からもたくさんいろんな課題を提案していただいてますので、例えば明石公園の旧図書館跡地の問題というのは、先日知事とも現地を一緒に歩かせていただきましたけれども、実際知事の方も「しっかり市民の声を聞いていただいたらいいですよ、その時間とりますよ」というふうに言っていただいていますので、それに関してもしっかり市民の皆さんの声をお聞きして、明石市にどういうものが必要なのかということを対話しながら進めていこうと思っていますし、いろんな行政課題に対しても、やっぱり市民にとってまずどうなのかということをしっかり考えながらやっていきたいと思います。また、財政の問題もありますので、そういう意味では財政白書というのをこのたびつくらせていただいて、市民と一緒に明石市のお財布事情を把握して、その中の優先順位というのを考えていけたらなと思っているところです。
議会とか見ていても先送りできない課題ってたくさんあると思うんですけど、まずはこの2年目以降、残り3年間でどういったことを取り込んでいきたいという思いでいらっしゃいますか。
そうですね。まずは、市長が誰であっても、市民のために仕事ができるそういう組織、明石市役所にしていきたいということで、今後も研修などで、職員に対してしっかり私の思いも伝えていきたいと思っています。それからいろんな課題については、道筋はつけていきたいなと思っていますので、それぞれに関して先送りするのではなくて、今の時点で最善の方法という道筋は示していけるような3年間を過ごしていきたいと思っています。
市長へのお手紙が1776件、タウンミーティングに700人来られたということなんですけど、その中でですね、「Taco箱」以外で意見を受けて具体化した、あるいは改善したりとか形になった、対応をされたというような実例みたいなものをいくつか教えていただければと思います。
そうですね、まずクールスポットですね。ちょうど高齢者のことをテーマにしたのが7月だったので、高齢者の方からこれから暑くなっていく中で、家に一人でクーラーかけててももったいないし、どこかクールスポットみたいなところがあれば涼みながらいろんなお話もできていろんな人とつながれるのにな、というようなアイデアを出していただいたので、早速ふれあいの里等6か所にクールスポットを設置しました。また、今年度に関しては、ふれあいの里以外にそれぞれ各局で所管しているような場所でクールスポットにできるようなところがないかということで、庁内を横断的に聞いてクールスポットを増やしていきたいと思っています。
それから、例えばお手紙の中では、小学校の通学カバンをランドセルかリュックで選べるようにできないでしょうか、というお手紙をいただいたんですけれども、もともと市内の小学校では必ずランドセルを使うっていう規定はなくて、学校ごとに柔軟な対応を取られてたんですけれども、学校によっては入学説明会での案内にも違いがあったので、案内の内容を見直すきっかけとなったり、あとパピオスのエレベーターで、妊婦さんとか子どもさんがいる方が優先に使っていいですよっていうエレベーターが一番右端にできているんですけど、それも「まるちゃんポスト」の声をパピオスの組合の方が実現させてくれたりとか、あと図書館なんかも、図書館に「まるちゃんポスト」が置いてあるので、図書館のいろんな課題を入れてくださる方が多いので、そういうのも随時ですね、図書館の環境を良くするために使っていただいたりしています。それとあと今年度予算にもたくさん盛り込んでいますので、今後実現するものもたくさん出てくると思います。
ちょっと話は変わるんですけど、明石市の1丁目1番地と言える子育て支援の施策なんですが、前市長の施策を引き継いだっていうのはわかるんですけど、そういう中で丸谷市政として取り組まれたことであったりとか、改善したりとか、あるいは検討課題としてこういうことを考えているとか、そういう部分があれば教えていただけたらと。
それは本当に変わらず、こどもまんなか社会の実現というのはしっかり取り組んでいきたいと思っています。無料化施策というのは、なかなか新しい6つ目というのは今年度はできなかったんですけれども、例えばもっときめ細かなところで、不登校の対策でありますとか校内フリースペースを作ったりとか、あと公設民営のフリースペースですね、「トロッコ」がもう本当に定員待ちでいっぱいですので、そこは2つ目を西の方につくりたいなということで検討も進めているところですし、それから医療的ケア児の問題であるとか、病児保育でありますとか、そういう本当にきめ細やかな誰一人取り残さないというところにしっかりフォーカスをして、子育て支援の、他の市にはできない本当に丁寧な取り組みをやっていきたいと思っています。
取り残さないとかきめ細かいというのは理解できるんですけど、一方で子育て支援というのは明石市が先鞭をつけて、それこそ泉市長はどこのまちでも明石のまねをしたらいいんですよと言っていた通りじゃないですけど、どんどん明石と同水準に近づいてきたりとかですね、神戸市なんかは定期券の支援などにも踏み出されたりしている中で言えばですね、そういう中で、じゃあ明石市が優位性をどう保っていくか、周りの子育て支援の水準が、国も含めてどんどん上がっていく中で、今後の対応とか現状についてはどうお考えになっているのでしょうか。
本当に周りの水準が上がっていくことはいいことですし、国もいろんな取り組みをしてくださることで、また明石市ができることが増えていくことになりますので、そこはぜひ国も進めていただきたいですし、周りも一緒になって社会をより良くしていく、底上げができていくというのは、私はすごくいいことだと思っていますので、競い合う競争ではなくて、共に創る共創が進めていけたらいいなと思っていますし、ずっと対話をする中で、いろんな課題、子育ての課題も出てきますし、やっぱり産後うつになったり、しんどい思いをしたりする方もいるから、やっぱりふらっと相談できる居場所がほしいなということで、まだまだ産後ケア充実をこれから進めていく余地もあるでしょうし、そういった市民の皆さんの声から出たことをきめ細かく実現していくことで、明石で暮らしてよかったと皆さんが思っていただければ当然選ばれるまちになるし、明石で暮らしたいと思っていただけると思いますので、そういう意味では市民の声が届く、市民の声が実際に政策として実現していくようなまちづくりを進めていくということが大事だなと、私自身は思っています。
きめ細かなという観点で言えばですね、不登校のこととかそういう支援も大事だというのはわかるんですけれども、一方で子育て支援といったら前市長がおっしゃっていたように、所得制限とかもなく、広くどなたでも対象になるというものが効果的であったり、大事であったりするのかなと思うんですけど、そういう観点で今後拡充していったりとか、課題になっていくようなところもあるとお感じになっていらっしゃるところもあるんじゃないのかなと思うんですが。
私自身もこどもっていうのをやっぱり基本に考えていかないといけないと思っていますので、所得制限に関してもケースバイケースはあると思いますけれども、こどもということを判断基準にした時に、そういう所得制限が必要なのかどうなのかっていうことはしっかり判断していきたいと思ってますし、今現在所得制限を設けていない明石市の取り組みというのはしっかり続けていきたいと思っています。
先の質問に関連してお伺いしたいんですが、前市長の後継としてやっている以外のところというお話でしたが、逆に前市長のやっていらっしゃった無料化とかですね、そこの進捗状況というのはこの1年どうだったんでしょうか。
引き継いだ部分というのは全て引き継いでおります。全く後退はしておりませんので、前市長がやっておられた子どもを核としたまちづくりというのは、全てしっかり継承しながら、さらに前に進めていくという、そういう取り組みをしてきました。
その前にっていうのが、さっきおっしゃったきめ細かいところをこれから充実させていきたいというお話しにつながるんですね。
はい、そうです。
前市長は良くも悪くも競争、競い合う方の競争で、近隣の市町との関係というのも、必ずしも良いとは言い難かったとを思うのですが、市長就任されてこの1年間、近隣の市町、あと県も含めてなんですが、それは関係改善を進めてきたというふうに理解していいんでしょうか。そのあたりいかがですか。
そうだと思ってますけれど、皆さんの目にはどう映っているでしょうか。私は先ほども申し上げたように、競う競争ではなくて、共に創る共創だと思っていますので、近隣ともしっかり連携できるところは連携していくという、そういう姿勢で臨んできましたので、就任後すぐに神戸市長の方にもご挨拶に行かせていただきましたし、近隣の3市2町の首長さんとも仲良くさせていただいていますし、県知事ともしっかりお話しができる環境にならせてもらっていると思っています。
また、国に対してもですね、4月30日には市長、議長、副議長、それから5つの会派の幹事長と一緒に国に要望にも行かせていただいたり、そういったいろんな連携、対話というのを進めてきた1年だと思っています。
その具体例として理解するのは、さっきおっしゃった神戸市さんとの生物多様性の連携・協力であったり、図書館の問題で知事ともお話しされて、一緒に連携してこれからやっていこうという、そのお話も同じ延長にあるという理解でいいですか。
そうです。本当に神戸市さんとは、9月1日の生物多様性というのを一つのきっかけに道路の問題であるとか、それから神戸マラソンなんかも、明石に延伸してもらえませんかっていう提案も神戸市長の方からいただいたりということで、さまざまな課題に対しても一緒に話をさせてもらってますし、今年の2月は垂水の方で、神戸市長と一緒にフォーラムをさせていただいて、同じ壇上に立ってパネルディスカッションのような形で、いろいろ意見交換もさせていただいたりしてますし、今年は明石の方でそういう会をしたいということで、神戸市長の方からもぜひ行かせていただきますというふうにお返事をいただいているところです。
今日の発表資料にある財政白書に関連して1点お伺いしたいんですが、明石市の財政状況、先ほども課題があるということで、これまでの議会でもそういった話になったこともあるかと思います。市長として市の財政状況を今どういうふうに分析されて問題意識をお持ちなのか教えてください。
現時点での財政状況はそんなに悪くないんです。ただ、これからさまざまなインフラ整備を控えておりますので、新庁舎の建て替えもありますし、それから新ごみ処理場の建設もありますので、そういったインフラ整備が進んでいく中で、財政状況も当然厳しくなってきますので、そこは市民の皆さんにも、どういった形でまちづくりをよりよく進めていくかというのは、財政を見える化して選択していただかないといけないものも出てくるかなというふうに思ってます。
重ねてにはなるんですが、先ほどの回答の中で、議会でも指摘があるような先送りできない課題に対してはしっかり答えを出していく。さらに子育て施策についても継続していきたいということで、これまで子育てのところに注力してやや先送りにされてしまった側面もあるような指摘も出ていたかと思うんですけど、そこの財政面のやりくりというところはどういうふうにお考えですか。
そうですね。でも、この5つの無料化施策というのは、今はもうしっかり歯車の中で動いていますので、それをどうのというよりは、これから新しく建てるものとか、どう工夫をしていくかとか、民間の力もお借りしていくとか、さまざまな知恵を使って、より市民の皆さんにとって有益な形で予算を使っていく知恵の絞りどころだなというふうに思っています。
旧市立図書館でも、市民の方の意見を踏まえながら、どのように活用していくのか検討していくとのことでしたが、その進捗状況はいかがでしょうか。
今まさに広報あかしで募集を始めていまして、明石市としてワークショップですね、旧図書館跡地のワークショップを実際に進めます。それとアンケート調査も始めます。広報あかし5月1日号で公募していまして、5月19日の日曜日の2時から旧市立図書館跡地をみんなで考えようというワークショップを開催します。そこで、いろんなご意見をいただこうと思っています。また、WEBアンケートも受付していまして、5分10分ぐらいで回答できるので、ぜひご協力いただきたいということで、より多くの市民の皆さんが必要と思われるものをできる限り取り入れたいなということです。また、県の方もですね、明石公園のあり方検討会で、明石公園のこれからを考えていく運営委員会のメンバーに私も入っていまして、この後また運営委員会メンバーのWEB会議があるんですけど、その中で明石公園みんなの未来ミーティングというのがありますから、そこでもご意見いただこうということで、市民だけじゃなくて、あそこは県の施設ですから、県民の皆さんのご意見もお聞きしながら、県と相談しながら、どういったものが明石公園の価値を高めて市民生活を豊かにするかっていうことを考えて決めていきたいなというふうに思っていて、まさに話を進めているところです。
県に関連してまた別件なんですけれども、都道府県というのは市町にとってすごく大事な存在だと思うんですが、今、県民局と知事部局が怪文書問題とかでごたごたとされていますよね。市町の立場で、市長ご自身、今どんなふうに見ていらっしゃるんですか。
片方の意見だけ聞いてもわからない、両方聞かないとわからないので、今この場でどう考えてるかっていう意見は差し控えさせてもらいますけれども、そこは県は県の中でしっかり課題があれば解決していただいて、市町は県との懇話会とかで、私も新人ですけど、毎回マイク持ってやらせていただいてますので、それぞれの課題を県と共有しながら、県のご協力をいただかなければ前に進まないこともたくさんありますので、そこはしっかり取り組んでいただけるように、私もはっきりと思っていることはお伝えするようにしています。
これもちょっと政治家としての所感になるかもわからないんですけども、まさしく泉市長がですね、土台をつくられて全国から注目される明石市というものをつくられて、それを今引き続き踏襲されているところ、さらに創意工夫されて改善されているところだと思うんですが、一方で泉前市長の発信力はいまだにすごくて、やはり市民と話していると、国政で活躍してほしいななんていうお声なんかよく聞くんですが、これでまた地元の方が国政と繋がると、これは恐らく大きな影響って地域にはあると思うんですけれども、市長自身は何か期待されるところ、何かこうあったらいいなみたいな、何かそういうお考えはいかがですか。期待感というのは。
私は今は泉前市長とは全くかかわりなく市長をやっていますし、はじめからそういう話で私は後継をお受けしましたので、そのあと泉前市長がどういう道を歩まれても、それは前市長の人生だと思いますので、私はそれに関しては何も申し上げることはありませんし、私自身は今まで足りなかったなという部分、泉市政では足りなかったなという部分を、市長になってこの1年丸谷市政として、新たに一生懸命実践をして実現をしてきたっていうところがありますので、その辺ご理解いただけたらと思います。
泉さんのご判断でということですか。
はい。全然私とは関係のないところでやっておられることですので。
特に日々とか節目とかに何かご相談されたりとか、意見交換されたりということも特にないということですか。
もう長いことありません。
もう1点だけ、先ほど泉さんの足りなかった部分を今この1年でとおっしゃってましたが、どの辺がもうちょっと欲しかったな、足りなかったなというところですか。
そうですね。もう本当にああやってブルドーザーみたいに施策をやってこられた方ですので、やっぱりトップダウン型だったと思います。私自身はやっぱりボトムアップの組織づくりをしていきたいと思ってますし、これからの社会ですよね、社会のさまざまな課題というのは、これは市役所だけじゃなくて、やっぱりあらゆる組織でこれからリーダーシップのスタイルって変化してきていると思うんですよね。伝統的なトップダウン型のリーダーではなくて、社会課題を解決しようとする時に、みんなで力を合わせてインクルーシブに共に学びながら知恵を寄せ合って問題を解決していくと。そういった新しいリーダーシップのスタイルを私は実践していきたいなと思って進めてきたところは大きく違うと思っています。
市長は議員時代から、市役所あるいは市長周辺にはいろんな市民に対して有益な情報が詰まっている。ただ、それがなかなか発信できていないのではないか、そういう情報が滞っているのではないか、ということが課題だとおっしゃっていました。そこで1年でどれだけそれが発信できたかということはいかがでしょうか。
本当にどれぐらい伝わってるかなというのは、私も気になっているところですが、とにかく職員に言ってるのは、必要な人に必要な情報をちゃんと届ける。上から目線じゃなくて市民目線で届けるっていうのをずっと言い続けました。さっきのタウンミーティングなんかも最初に15分ぐらい市からの情報提供をして、その情報をもとに対等な立場で話をするんですけれども、15分で伝える内容も何回も市長室に持ってきてもらって、市民に伝えるためにはもっとこうした方がいいって、何回も何回も行ったり来たりしながら、それもまた市職員の研修だと思ってやってきました。その中で、思いを持って市民に伝えることによって、市民にもこの思いが伝わって一緒に話ができると思っているので、まずタウンミーティングはそこをしっかり実践しました。
また来ていただくためには、やっぱり広報が大事なので、チラシ1枚もやっぱり気を使って、どういうチラシだったら市民が行ってみたいな、面白そうだなって関心を持っていただけるかっていうそういうことも気をつけましたし、広報あかしに関しても、市民に伝えたい情報がどんなふうに伝えられるかということで、私も毎回全部チェックをして出すということで、市の情報は市民のものなので、それをいかに分かりやすく必要な市民に伝えるかっていうのは、まだまだこれからしっかりもっともっとやっていきたいと思っています。
その一端としてタウンミーティングってすごく大きいと思います。市民の方の反応が全然違うんですよね。グラフィックレコードを使ったり、「えんたくん」を使ったりということがまず違うのと、本当にダイレクトに言える、聞いてくれるっていうイメージ。すごく市長と市民が近くなったよねって。これは市民にとって泉さんとの比較はちょっと難しいと思います。あともう1つは細分化していって、地域ごとにやっていったりですね、そういった部分というのは一定の手応えっていうのも感じていらっしゃるのかなと思うんですけど、どうでしょうか。
それは本当にいろんな意見を聞かせていただいて、その中で例えば今6つのエリアで地域を回っていると、本当に地域ごとに見事に違っていて、本当に地域の課題が明らかになりますし、そこをどうしっかり市民の皆さんと一緒に、どう解決していくかというところがこれから。お聞きしただけでは意味がありませんので、これからそのいろんな課題をどう実現させ問題解決していくか、課題解決していくかというところに私の真価が問われると思っていますので、それで市だけではできないことがたくさんありますので、その時にどうしようかっていうその手段で、産官学民の共創だと思って産官学共創課っていうのを作りました。産官学共創課というのは、私はクリエイティブ集団になってほしいってことで、いろんな情報をいろんな人とつながりながら課題を解決するためのトップランナーとしてやってほしいということで、今、産官学共創課の壁は模造紙がいっぱい貼られていて、まさに部屋がグラフィックレコード状態、ワークショップ状態になっていて、そういう中で1つでも2つでも多く解決していくことで、誰一人取り残さない明石市に1歩でも2歩でも近づいていけるかなと思って毎日頑張っています。
細かい話で恐縮なんですけれども、先ほど泉さんからお話というのは長いことないということでしたが、長いことってどのくらいですか。
盗聴騒ぎぐらいからだと思います。
もともと市長就任の時から、別に引き継ぎとかで聞きたいこととか分からないことがあったら聞いてくれたらいいけど、別に自分から何かを指示したりすることはないから、ということはずっと言われてたので、就任当初はいろいろわからないこともありましたし、これ一体どうなっているんですかとかというのはお聞きはしたりしてましたけれども、もうその後はほとんどそういう話もありませんし、大変お忙しくされてるみたいですので、お会いすることもないです。
盗聴騒ぎ以降ぐらいはもう全くない。
まあ偶然会ったことありますよ。私が東京に行った時に講演会の講師で来ていたとか、そういうのはありますけど。
特に市政の話はしていないということですね。それとあと今は政治団体は解散したんですけれども、市民の会の方々とはですね、同じ政治団体からというような形で選挙運動とかもされてましたけれども、今現在なりこの1年間なりの市民の会の議員さんとの関係というか関わりっていうのはどういう状況でしょうか。
私自身も市議会議員をしていた経験がありますので、やっぱり市長っていうのは特定の議員じゃなくて、すべての議員お一人おひとりと同じ距離感で、やっぱりしっかり二元代表制として取り組むべきだと思っていましたので、特別に市民の会だからということで何かではなく、どの議員も同じ。私は同じように対応させてもらっていると思っていますし、私はそれが必要だなと思っていたので、そうさせてもらっているところです。
市長の考えとしては私も理解はできます。ですが一方で、1票入れた有権者の方はですね、同じ市民の会の、泉さんの、というそういう思いで投票して、市民の会は泉さんの後継の丸谷さんを支える議会会派だというような思いでいる方もいらっしゃるんじゃないかなと思うんですけども、そのあたりはどうお考えになられますか。
さまざまな考え方があると思うんですけれども、市長になった限りは1票入れてくださった方、入れてくださらなかった方ってそういう分け隔てをするのではなくて、やっぱり30万6000人の市民の皆さんお一人おひとりのために、やはり市政をしっかり運営していくのが市長の役目だと思っていますので、私は、私に投票したということよりも、今明石で暮らしておられる市民の皆さん全員お一人おひとりが尊いですし、その市民の皆さんのためにやっていくという姿勢を貫いていきたいと思って、この1年過ごしてきたところです。
今日お聞きした1年の取り組みとかについてなんですけれども、共創であったりタウンミーティングであったり、ボトムアップとかにしてもですね、どちらかといったら手法の話なのかなという感じもしますし、で取り組まれた部分についてもですね、非常にきめ細かい、手の届かないかゆいところに手が届くみたいなことも以前から市長おっしゃってたと思うんですね。そういうのを非常に感じる施策がたくさんあると思うんですけど、一方で目玉であったりとかですね、将来明石市をどういうまちにしたいんだと思っているとか、あるいは昔の課題がこうだからこういう施設をとかこういう施策をするとか、そういう大きい施策みたいなお話っていうのがどうなのかなというのは感じたんですけれども、そのあたりについて1年経って意識されて取り組んでこられたり、今後したいと思っていらっしゃるビジョンとかあればお聞かせいただきたいと思います。
まさに対話とか共創というのは手段です。明石市はSDGs未来安心都市という大きなテーマがあります。これは長期総合計画でもしっかり謳われていて、『いつまでも すべての人に やさしいまちを みんなで』ということで、私自身、もうちょっとわかりやすく、市民の笑顔があふれる明石市というふうには言っています。そういう中でもう少し細かく言うと、対話のタウンミーティングの中で、どのテーマでもそれから地域でも、この間の西明石だけ違ったんですが、必要だって言われているのが居場所なんですね。高齢者の方も子育て世代の方も障害をお持ちの方も、いろんな方がそういう居場所が欲しいということを言われていましたので、去年の11月から毎月1回市長ミーティングというのをやっていまして、お昼のランチタイムミーティングと夜のサンセットタイムミーティングで50分ぐらいやっているんですが、その中で居場所曼荼羅みたいなのを今作っていまして、明石の中にどういう居場所っていうのがあるのか、今ある居場所ってどういう所があるのかな、それをどう活かしたらいいのかなとか、新たに創り出せる居場所って何かな、みたいなものを考えていて、居場所っていうのが1つ大きなこれからのテーマだと思っています。それから、もう1つは、やっぱり移動ですよね。移動のあり方、高齢者の方がお買い物に行きにくいとか、バスの路線が減ってしまったとか、免許を返納して動きにくくなったとか、いろんな移動のあり方っていうのが、やっぱり対話の中でのもう1つの大きなテーマとしてありましたので、この移動のあり方っていうのをちっちゃく交通とかに捉えるんじゃなくて、もっと大きな移動という全市的な、そして年代も横断的なテーマとして取り上げて、今年は移動のあり方っていうのも1つのテーマで、いろんな民間の知恵を借りたりとかで進めていきたいなと思っているところです。なのでそういう対話や共創の中から出てきた課題を解決して、SDGs未来安心都市に一歩でも近づいていくというような、そういう段階を経て進めているイメージです。
これはもう可能ならっていうものなんですけど、「まるちゃんポスト」のお手紙とかワークショップの意見なんかで採用されたり対応されたり検討したりというのは、分析して約何件とかっていう数字が出るんだったらと思うんですが、難しいですかね。
まとめてはもらってるんですけど、何件とかっていうのはもう少しかかりますね。
明石市が力を入れられているのは、子育て支援だと思うのですが、他の自治体だとか、首長さんで何か参考にしているとか、そういう場所とか人とかいますか。
私自身がですか。いや、特にはないんですけど、プレイパークとかですね、そういう公園を利用した遊びの場なんかは東京の世田谷とか川崎市で進んでいますので、そういうのを勉強はさせてもらってます。
明石市長として、この1年間点数をつけるとしたら何点ぐらいですか。
そうですね。どうでしょうか。これはもう市民の皆さんに評価をしていただけたらなと思っています。私自身はもう全力で頑張ってきたつもりです。
点数としてはどうでしょうか。
それはもう評価はね、私じゃなくて、やっぱり市民の皆さんにしていただくことだと思っています。ただ、私自身はもう毎日毎日全力でやってきたことは間違いないので、それをお伝えしたいと思います。
働きに関しては満足されている。
はい。24時間365日頑張りました。
5つの無料化というのも無料化自体はもう前の市長時代の施策ですが、1年間市長をされて、今後変更したりするご予定はありますか。
今のところはそういうことは全く考えていません。もっとさらに進められたらいいのですが、そこはやっぱり財政状況とかさまざま、これからインフラ整備もありますので、そこを考えながら、今必要なものは何かということ。また、国の子ども政策も進んでいくはずですので、そこも期待をしながら、明石市として次の一手をどうしていくかというのを考えていきたいと思っております。
特に拡充、拡大と、あと逆にちょっと縮小とかも考えてないですか。
縮小は考えていないです。拡充っていうのは、その5つの無料化を拡充するのではなくて、例えば今回フリースクールの利用料の助成制度を創設しました。これは兵庫県初だったと思います。尼崎市さんもされたと思いますので、県内2つの市だけだと思いますし、そういう意味で本当に必要なところに必要な財源を使っていかなければならないと思ってます。ただ、5つの無料化は今後も進めていこうと思っています。
別に自治体間での競争があるわけじゃないんですけど、もともと5つの無料化と言えば明石市、というのがあったんですけども、最近は5つの無料化と言って他の自治体さんでも同じようにやられて、実際、市民目線でいうと、ちょっとこっちの方がいいよねっていうものも出てきている。そのあたりについては、どういうふうにお考えですか。
そこもさまざま私も見ながら、明石市にとってどれが必要かというのを判断していきたいと思っていますが、私に関してはむしろ1年目ですので、とにかく市民の皆さんとお約束をさせていただいた5つの無料化というのはしっかり継続するということは心に決めて進めてきました。ここから先どうしていくかっていうのは、全体のバランスを見ながら考えていきたいと思っています。
5つの無料化の中でも、市民からの要望でこういうふうにしてくれというのも多いんじゃないでしょうか。例えば、給食費のことでも中学校だけなので、小学校もやってくれと。議会でも出たと思いますが。
そうですね。本当にそれはやれるものならやっていきたいのはいっぱいあります。実は先日、議会の皆さんと一緒に国に行かせていただいたときも、ぜひ国の方で給食費の無償化に取り組んでほしいという要望もさせていただいておりますので、国の方がそういったことに踏み出していただけると、明石市でできることも増えてくるかなと思っています。
さっきおっしゃったプレイパークについて、もう少し詳しく教えてください。
プレイパークは今いろいろ検討を進めています。今年モデル的に何か所か、4回ぐらいやろうかなということで今進めていますので、どこの場所でやるかとか、そういうのをいろんな先進事例を私自身も視察をさせてもらいながら、大阪なんかではやっているところもありますので、プレイパークとか車でのプレイカーを実施しているような自治体もありますので、いろんなところを視察に行って、そしてそこでやっていることを持ってくるんじゃなくて、そこでやられていることを明石市にあったものに変換をさせて、明石らしいプレイパークの取り組みをしていきたいなと思っています。
早ければいつぐらいから実現するんですか。
今、いろいろと見ていますので、秋以降だと思います。時期もいつにするかは検討中で、あんまり暑い時だとしんどいので、考えていきたいと思います。
1年を振り返って対話を重視されてきたというところで、市長ご自身はいろんな声を聞いて施策に取り入れられたと思うんですけれども、改めてご自身どのように評価されているのか、どんな手応えを感じていらっしゃるのか、総括していただいてコメントをお願いします。
市長就任からすぐタウンミーティングを開催させていただいて、本当に毎回毎回1回ごとにタウンミーティングを振り返って、さらにブラッシュアップしていくということをずっと取り組んできました。その中で、本当に市民の皆さんが一緒に明石の課題を考えてくださる。それによって1つでも2つでもその課題を解決して、より良い明石になっていくんだなっていうことを本当に回を重ねるごとに実感しました。さっきも大久保のまちづくりのワークショップのお話しをさせてもらいましたけど、市民の皆さん、みんな自分のことだけじゃなくて、周りの人とかまちのことをすごく考えてくれるし、また子どもたちの声というのもまた素晴らしいので、今年に関しては子ども会議とか若者会議をもっと拡張して、そして子どもや若者の声が実際に施策として実現できたり、実現する時に子どもや若者たちも一緒に参加、参画するような、そういう場に広げていきたいと思っていて、本当に市民の皆さんのおかげですごくそういったことを実感しています。
タウンミーティング地域編をやられていて、それが終わった後はどのようになるんですか。
次々と各課からいろんな声があって、財政白書でもタウンミーティングをやりますし、それぞれの課からいろんなテーマでやってほしいというのが出ていますので、タウンミーティングのテーマに取り上げてやるのか、例えばそれぞれの計画等で実行委員会とか検討会を実施してやるのかとか、そういったことで今はテーマに事欠かないという感じです。さらに、市民ファシリテーターとか職員の中でファシリテーションができる人を増やしていって、人がいないからできないというのをなくして、いろんなところでまちづくりや地域の中でもファシリテーションの輪が広がっていくような取り組みをしていますので、今は市民とつながる課は多分目が回るような忙しさだと思います。
いろんなところで市の情報を発信することを大事にされていると思うんですけど、1つ思うのが、市長自身がもう少しマスコミの前に出て、会見を開いて説明すればいいのではないかなと思ったりするんですけど、何かそういう機会を増やすとかはございますか。
増やしたいなと思ってるんですけど、なかなか定例というよりは特別なものがあった時の方がいいのかなとか、いろいろ思ったりするんですけど、おいおい協議しながら進めていきます。私も発信はしたいと思ってますので、言い忘れてましたけど、「まるちゃんねる」っていうYouTubeチャンネルもしていまして、市長のページから見れるのですが、そういうのも使いながら市民の皆さんのもとに発信をしていきたいなというふうに思っています。これでいいとは全然思ってないので、いろいろ工夫しながら皆さん方からもご提案があったら、いろいろとお聞きしながらしっかり発信していきたいと思っています。
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