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更新日:2013年7月1日
明石と言えば「タコ」という人もいるほど、明石のタコは有名です。
市民の皆さんから投票いただいた「明石の“たからもの”発掘大作戦(広報あかし平成25年1月1日発行特別号などで実施)」でも第5位に入ったほか、歯ごたえと味が多くの人を魅了するなど、「明石ダコ」は市内外にその名をとどろかせています。
写真 全国にその名をとどろかせる「明石ダコ」
弥生時代後期の遺跡「池ノ上遺跡(二見町東二見)」から、イイダコ漁用のタコつぼが出土したほか、「上の丸貝塚(上の丸)」でも古墳時代のイイダコ漁用のタコつぼが発掘されるなど、明石では約2000年前からタコが食べられていたと考えられています。「明石=タコ」のイメージが定着しているのも納得です。
写真 池ノ上遺跡から出土した弥生時代後期のタコつぼ |
写真 上の丸貝塚から出土した古墳時代のタコつぼ |
明石でとれるタコは、年中とれて、最もポピュラーな「マダコ」のほか、冬から春にかけて米粒に似た大粒の卵「イイ」を持つ「イイダコ」、胴の約5倍にもなる腕(足)が特徴的な「テナガダコ」の3種類あります。
その中で、「明石ダコ」と呼ばれるのは、最も漁獲量が多い「マダコ」です。明石では、日本一の量となる約1000トン(平成22年度)が毎年水揚げされています。
写真 日本一の漁獲量を誇るマダコ
明石ダコの漁は「底曳き網漁」「タコつぼ漁」「一本釣り漁」の3つの方法で行われています。
漁獲量が最も多いのは、小型機船が海底で網を曳きながら漁獲する「底曳き網漁」です。太古の昔から行われている「タコつぼ漁」は、2~3メートルごとに50~60個のタコツボをくくりつけるものから、15~20メートルごとに150~200個のタコつぼをくくりつけるものまであり、短いもので100メートル、長いもので2・3キロメートルに及びます。「一本釣り漁」は、漁獲量が最も少ないものの、活発にエサをとろうとする活きのいいタコがとれます。
写真 海に沈めたタコつぼを引き上げる
明石ダコが一番おいしいのは夏の時期。
6月末からお盆ごろまで、大量に水揚げされます。これは、水温が上がり、活動が活発になるからです。また、この時期は、タコのエサとなるカニやカイ、エビなどが豊富で、おいしいエサをたくさん食べて、タウリンなどの栄養分が蓄えられるとともに、明石海峡の速い潮流にもまれることで鍛えられ、味が良く、歯ごたえのいいタコになります。
この時期は、タコの水揚げが多く、値段が下がることから、安くておいしいタコが味わえます。
夏至から数えて11日目を「半夏生(はんげしょう)」と呼びます。関西では、この日にタコを食べる風習があることから、日本記念日協会がこの日を「蛸の日」に制定しました。
昔は、この日までに田植えを終えるべきとされており、植えつけた稲が、タコの足のように大地にしっかり根付くことを祈って、この日にタコを食べるようになったといわれています。タコはタウリンなどの栄養分が豊富で、疲労回復効果が期待できることから、田植えなどの疲れを癒やすための知恵であったのかもしれません。
平成25年の半夏生は7月2日。夏の暑さに疲れたときに、栄養豊富で値段も手軽な明石ダコを家族そろって食べてみては。
写真 晴天の日が続く夏場には、漁港で干しダコも盛んにおこなわれます(大久保町江井島)
「タコ」が有名な明石には、町のあちらこちらにタコに関するものがあります。公園の遊具や時計、看板、バスの車体など、さまざまな場所にあるタコ。みんなで探してみては?
写真 リアルなタコが時計をよじ登る(大蔵海岸) |
写真 タコのすべり台や水飲み場が人気の松江公園 |
写真 サイクリングやウォーキングなどで人気の「浜の散歩道」の看板にも |
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写真 車体にタコが描かれた明石市コミュニティバス。愛称はTaco(たこ)バス |
写真 魚の棚商店街の西の入り口には巨大なタコの看板が |
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