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更新日:2014年2月1日
タコやタイに続き、明石の海の誇るブランドと言われる明石ノリ。明石近海は、速い潮の流れや海水中の豊富な栄養分、適度な水温など、ノリの養殖に最適な条件がそろっています。そのため、明石ノリは、味の良さはもちろんのこと、黒くてツヤがあり、香りが良い逸品として、多くの人に親しまれています。
【写真】色・ツヤ・香りが絶品の明石ノリ
明石ノリの収穫量は、第1位の佐賀市(佐賀県)4万9820トン、第2位の熊本市(熊本県)2万2050トンに次いで、全国第3位となる1万7960トン。全国トップクラスの収穫量を誇ります。(平成23年海面漁業生産統計調査より)
冬(12月~3月ごろ)が旬の明石ノリですが、養殖の準備は夏から始まります。明石ノリができるまでの行程を紹介します。
【明石ノリができるまでの流れ】
糸状体培養 ⇒ 採苗 ⇒ 育苗 ⇒ 本張り ⇒ 収穫 ⇒ 加工 ⇒ 検査・出荷
①糸状体(しじょうたい)培養
夏の間、カキの殻を使って、ノリの胞子をつくりだす糸状体を培養します。
②採苗・育苗(さいびょう・いくびょう)・本張り
【採苗】ノリの網にノリの胞子(ノリの種)をつけます。その後、ノリ網を海に張り込む「浮き流し式」という方法で養殖します。
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【育苗】海にノリ網を張って芽を育てます(写真)10月下旬~11月中旬ごろ ノリの育苗作業 詳しくはこちらから
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【本張り】箱舟から手作業でノリ網を張る「本張り」作業
(動画)ノリ網の「本張り」作業はこちらから(外部サイトへリンク)
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もぐり船という船でノリが育った網の下にもぐりこんで、ノリを収穫(刈り取り)します。収穫されたノリは、加工場へ運び込みます。
(動画)ノリの刈り取り作業はこちらから(外部サイトへリンク)
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④加工
攪拌(かくはん)
刈り取ったノリをタンクに入れ、洗います。その後、異物除去機にかけ、ゴミを取り除きます。
刻み・抄き(すき)・乾燥
ノリを細かく刻み、1枚1枚機械で抄いたノリをすのこに張り付け、乾燥機で乾燥します。
【写真】機械を使いノリ抄き、すのこへの貼り付け、乾燥を行います
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⑤検査・出荷
できあがったノリは、センサーでチェックするとともに、人の目で1枚1枚ていねいに確認します。その後、品質・等級ごとに区別され、出荷されます。
【写真】最後は人の目で1枚1枚ていねいに確認します
タイやタコを始めとした海の幸に恵まれる明石ですが、今ほど漁の方法が発達していなかった50年ほど前は、海が荒れる冬場は長い期間漁に出られず、港は閑散としていました。そこで、冬場もノリの生産で活気があった県西部を参考に、ノリの養殖が始められました。ところが、冬の明石特有の強い西風により、網が流されてしまい、当初は少量しか収穫できませんでした。また、収穫できたとしても、上手く商品化することができず、上級品の半額以下に買いたたかれることもありました。
しかし、生産者と市などが一丸となり、養殖方法の研究や網の材質の改良などを重ねた結果、生産量が増えるとともに、品質が高まり、今や明石の一大ブランドとなっています。
【写真】最盛期には、たくさんの刈り取り船が沖に出ます
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