ホーム > 市政情報 > 広報 > 連載「明石のたからもの」 > 連載 明石のたからもの-11 明石に春の訪れを告げるイカナゴ
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更新日:2015年2月26日
明石に春を告げるイカナゴの新子漁が2月26日に解禁されました。イカナゴの新子漁は例年4月下旬まで行われ、兵庫県では全国トップクラスの水揚げがあります。
この日は、早朝から2隻が一組となって網を曳くイカナゴ漁の漁船で明石海峡が賑わいました。林崎漁港では3~4㎝の新子が次々と水揚げされ、1かご(約25キロ)約3万円の初値がつきました。漁協の尾形さんは「今年は不漁予報がでていましたが、水揚げもそこそこあり、消費者のみなさんに春の足音をお届けできて良かったです。サイズは3~4㎝でくぎ煮にするのにはちょうどいいですね。」と話してくれました。
水揚げされたイカナゴは、すぐにセリにかけられ、地元商店街の店頭に並びます。魚の棚商店街では、新子の解禁を待ちわびた主婦などが列を作り、初物を買い求めていました。地元では、醤油、砂糖、みりん、酒などで甘辛く煮た「くぎ煮」として調理され食卓に並びます。煮あがった姿が折れ曲がった古釘に似ていることから名付けられました。各家庭の味があり、炊き上がったくぎ煮をパックに詰めて全国に発送するなど地域の春の風物詩といえる行事になっています。
イカナゴは、水面を長い群(玉)になって泳ぐので、玉筋魚(いかなご)と呼ばれています。名前の由来は「いかなる魚の子なりや」何の魚の子か分からなかったからイカナゴと呼ばれるようになったと言われています。
イカナゴの親魚は、クリスマスから年末年始にかけて明石海峡から播磨灘に広がる海底の砂に卵を産み付けます。卵は砂にくっついたまま10日ほどでふ化します。ふ化したイカナゴの子どもは全長4㎜あまりで海中をただよっています。
2月末から3月初旬になると全長3㎝ほどに成長し、ちょうどこの時期に新子として漁獲されるようになります。暑い夏が苦手で、水温が20度前後になると海底の砂の中に潜って活動を停止し「夏眠」に入ります。12月中旬に入って水温が13度を下回ると砂から出てきて、満1歳となる頃に親となって成熟し、産卵します。
(兵庫県漁連ホームページから一部引用しています)
イカナゴの親魚は「フルセ」と呼ばれ、3年もののフルセは脂を持ち丸々と肥えて人気があります。新子とフルセ、それぞれの味をぜひ、お楽しみください。
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