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更新日:2023年5月22日
「イカナゴのくぎ煮」は春の風物詩。生のイカナゴを醤油、砂糖、ショウガなどで甘辛く煮た料理で、古くから作られている郷土料理です。煮上がった姿がさびたくぎが曲がったように見えることから「くぎ煮」と呼ばれています。漁業協同組合女性部が、一般家庭向けに改良したレシピを作成し、1980年代以降、一般に広く知られるようになりました。明石駅近くの魚の棚商店街では、漁が解禁される春、新子を買い求める行列ができます。近年は漁獲量が激減し、価格が高騰しています。
【レシピ】
〇材料
イカナゴ ・・・・・・・・・1kg
濃口醤油 ・・・・・・200cc
砂糖(きざら) ・・・・・・・230g
酒 ・・・・・・・50cc
みりん ・・・・・・150cc
土しょうが ・・・20g~50g
【作り方】
1 イカナゴの用意
イカナゴを洗い、しっかりと水を切る。土しょうがは皮付きのまま細かく千切りにする。
2 鍋の用意
鍋よりひとまわり小さいアルミホイルで落しぶたを作っておく。
3 したごしらえ
鍋に調味料と土生姜を入れる。イカナゴも鍋に一度に入れ、素早くかき混ぜる。
4 火加減の調整
アルミホイルの落としぶたをして、強火で一気に煮立たせ、吹きこぼれない程度の火加減に調整する。
5 火を止める
泡が鎮まると落しぶたを取り、中火~弱火にする。煮汁の残りの量を確かめながら煮詰め、少しの煮汁が残っている状態で火を止める。少し冷ましておく。
6 仕上げ
ザルにかえして残り汁を切り、冷ます。
◆ポイント◆
鮮度の良い、イカナゴを選ぶこと。
途中で混ぜないこと。(身が崩れる原因になります)
煮汁を手早く捨てること。
大きく厚手の鍋を使用すること。(1回に1kgが限度)
旬を迎える夏頃の「明石だこ」は育ち盛りで、明石海峡の激しい潮流と豊富な餌による恵まれた環境で育つために身が引き締まり、歯応えと旨味が自慢です。
明石の浜辺で伝承されてきた「たこ飯」は、保存食として「干しだこ」を用いるのが特徴です。「干しだこ」を軽く火に炙って刻んだ後に調味液に付け込んでから炊き込みます。「干しだこ」で炊く「たこ飯」はタコの旨味が凝縮され、素朴な中にも深みのある味わいで絶品です。タコにはタウリンやビタミンB2にコラーゲンがいっぱい含まれるので、疲労回復と美肌に効果があるとされています。
【レシピ】
〇材料 (3~4人分)
米 ・・・・・・・・・ 3合
干しだこ ・・・・・・・ (お好みで)100~200g
だし汁(カツオ、昆布) ・・・・・・・・・ 約600 cc
(調味液)
酒 ・・・・・・・・・ 大さじ1.5
醤油 ・・・・・・・・・ 大さじ1.5
みりん ・・・・・・・・・ 大さじ1.5
【作り方】
1 干しだこを軽く炙って小さく薄く切り、調味液に漬けて一晩(半日)つけておく。
2 炊飯器に研いだ米・調味料・タコ・を入れ、調味液を3合炊きに合わせて入れて炊く。
※好みで油揚げを入れてもよい。
3 炊き上がったらタコがまんべんなく混ざるようにそっと混ぜて出来上がりです。
◆ポイント◆
生のたこでを用いるのではなく干しだこを用いた方が断然旨みが強くなります。
干しだこは炙ることで香ばしくなり、また少し柔らかくなるので切りやすくなります。
名のとおり、銀色に光り輝く太刀のごとき明石の浜を照らします。白身であっさりと思われがちですが、秋のタチウオには脂がのり、塩焼きにした腹身の質は真にトロそのものです。
〇材料 (3~4人分)
タチウオ(切り身) ・・・・・・・・・ 4切れ
塩 ・・・・・・・・・ 少々
レモン ・・・・・・・・・ お好みで
【作り方】
1 タチウオの切り身に軽くふり塩をし、20~30分置く。
2 半身が7~8割焼けたら裏返し、反対側も皮目が少し焦げるまで焼く。
◆ポイント◆
丸のまま売られているタチウオでも、ブツ切りにして内臓を取り除いて洗うだけで下処理完了です。
明石では収穫の最初に刈り取られる海苔を「一番摘み」「初刈り」「新海苔」と呼び珍重しています。一番摘み海苔は口溶けが柔らかで、口に入れると香りと甘みが広がります。一度、この海苔の上に酢飯を乗せ、明石鯛やアナゴ、ヒラメなど明石の魚介類を包んで食べてみてください。やみつきになること間違いありません。
〇材料 (3~4人分)
すし飯 ・・・・・・・・・ 3合分
明石海苔(全形) ・・・・・・・・・ 15~20枚
※市内の漁協、観光協会等で購入できます。
手巻き用刺身 ・・・・・・・・・ 明石鯛、ヒラメ、紋甲イカ、ハマチ、クロダイ など適量
焼アナゴ ・・・・・・・・・ 3本
玉子焼 ・・・・・・・・・ 卵1~2個分
きゅうり ・・・・・・・・・ 1本
かいわれ菜 ・・・・・・・・・ 1パック
◆ポイント◆
明石のりの旬の季節のため冬の料理とさせていただいています。明石では年中を通していろいろな魚が獲れるので、季節にかかわらず美味しく手巻きができます。明石産魚介類は少し値段が高くなりますが、一番摘みの明石のりを使えば手巻き寿司の味がワンランク上に変わるので子どもたちも大喜びです。節分やひな祭りなど歳時にお召し上がりください。
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