ホーム > 安全・安心 > 安全・安心(二つの事故を受けて) > 明石市民夏まつり事故 > 事故調査委員会(第11回)終了後の委員長記者会見 概要
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更新日:2022年3月25日
[日時]
平成13年12月7日(金曜日) 13時15分~13時35分
[場所]
明石市役所303応接室
[出席者]
委員長 原田 直郎、委員 小越 芳保
Q 年内に終わらない可能性のほうが高いのか。来年のスケジュールの話は出たのか。
A 年内に終わるかもしれないので、出ていない。
Q 最終のまとめ作業には、次の委員会の15日ぐらいには入る予定か。
A 入るつもりだ。報告書を読まれる方はたくさんいると思うが、その読まれる方がわかりやすいようにしないとだめだし、地図もどのようにしようか、なども話をしている。
Q 事例を報告書に盛り込みたいとのことだが、今回の事故を弥彦神社事件と照らし合わせるということか。事例はどのようなものがあるのか。
A 照らし合わせるのではなく、参考事例として盛り込む予定である。 昭和9年に京都駅事件というのがある。戦後間なしでは、東京の日暮里駅陸橋からの墜落事件、弥彦神社事件以後では美空ひばりショーとか雪村いずみショーとか、いろいろある。花火大会の事故に照らし合わせるというようなことではなくて、これだけの前例があるということを掲げたいと思っている。
Q そのような過去の事例があって、何らかの教訓があったのにそれが生かされていないということか。
A それだけの件数があったのにもかかわらず、立件されて最高裁判所までの判決になっているのは弥彦神社事件の1件だけで、立件もされていない、あるいは立件されても不起訴で終わっているような事件がほとんどなので、群衆事故というものの困難さというのは事例を見ていただければわかるのではないかという趣旨だ。
Q 群衆事故の困難さというのは、原因を解明するのが困難であるということか。それとも未然に防ぐことが困難であるということか。
A 原因行為がどこにあるのかということの追求が難しいのと、責任主体がどこにあるのかを追求するのが難しいという二つの要素があり、立件されなかったり、不起訴になった事件ではそこまで突き詰められなかったということであろう。そういう意味で群衆事故の解析は難しいということだ。
Q 報告書の中では、原因行為と責任主体はどこにあるのかを明記するのか。
A 原因行為がどこにあるかということは、予見可能性があったのか、なかったのか、そして結果回避の可能性があったのか、なかったのかということだ。帰責主体、責任主体がどこにあるのかということまで突き詰めるのは、我々委員会は犯人探しをすることが役目ではないので、そこまでのターゲットは絞らない。
Q 前回委員会の事故が起こったのは8時45分以降という話はどうなったのか。
A 今日、議論を密にしたが、今まで言われてきた(事故発生時刻の)8時40分ではない、というのはまず間違いないという気がする。しかし、いつ何分といった特定は、あの混乱状態ではいろんな資料や状況から見て無理である。
我々は、花火終了が8時半、8時31分であるとして、いわゆる群衆なだれの事故が起こったのは8時45分ころから8時50分ころにかけての間と見るのがいいのではないかという話が出た。
Q 報告書全体の分量からいくと、どの程度まで詰め終わっているのか。
A 原稿を積み上げた状態だけであれば、100ページ近くになっているが、詰め終わった分はまだない。確定は、まだまだで、年末にかけての最終作業だ。
Q 報告書の公開の仕方はどのようになっているのか。
A 我々は市から委嘱を受けているので、市に報告書を差し出す。報告書を提出すれば、その後公開になるだろうから、いろんな人の目に触れると思う。関心を持っている全ての人の目に触れるようになると思う。
Q 発表の前に遺族に説明することについて、今日は検討したのか。
A 我々としては、市の方に報告書を差し出す前に発表するのは順序として考えにくい。ご遺族からはこの調査委員会が発足したときに、お会いして要望なりを聞いている。報告書ができあがった段階で、ご説明することになろうかとは思う。それが市への提出の前になるのか、後になるのかは、慎重に考えていかなければならないと思う。
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