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更新日:2023年5月30日
「播種性」とは、病態が種をまいたように全身に広がることを示します。
「クリプトコックス症」は、土壌に存在する真菌の一種であるクリプトコックスの感染によって生じる感染症です。クリプトコックスは主に鳩などの鳥類の糞中で増殖し、排泄されたあと乾燥して空中に飛散、それを吸い込むことにより感染します。免疫機能が低下している際に発症することが多いです。
このクリプトコックス症のうち、病原体が全身に広がり「髄液、血液などの無菌的臨床検体から検出された」または「脳脊髄液のクリプトコックス莢膜抗原が陽性となった」感染症を、『播種性クリプトコックス症』と定義されています。
通年
不明
感染が広がった部位によって症状は異なり、「発熱」、「全身倦怠感」、「胸痛」、「頭痛」などさまざまです。
脳髄膜炎を発症した場合には意識障害や項部硬直、見当識障害*がみられることもあります。
悪性腫瘍やHIV感染、糖尿病、膠原病などを基礎疾患を持ち、免疫機能が低下している場合には重症化しやすいので注意が必要です。
*見当識障害・・・時間や場所などの感覚が薄れ、社会生活や日常生活に支障をきたす障害のこと
ワクチンはありません。
土ほこりの生じる場所での作業では防塵マスクを着用する、免疫機能が低下している場合はそういった場所を避けるなど注意しましょう。
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